
長編
からくり箱
匿名 3日前
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俺が小学生の頃の話。
俺には、年の離れた姉がいた。
当時、お袋は身籠っていて、腹の中には、俺の妹になるはずだった赤ん坊もいた。
家族構成は、親父とお袋(仮 妹)、姉、俺。
確か、夏だったと思う。
親父の実家、つまり祖母の家に盆か何かで帰省してたんだと思う。(記憶が曖昧でスマン)
祖母の家は、九州の山に囲まれた小さな村にあった。周りは山と田んぼばかりで、祖母の家の前には、小川の様な小さな川があった。
そんな場所だったから、遊ぶ場所なんか、小川でフナやドジョウを捕まえるか、山の入り口で、カブト虫やクワガタを捕まえたりする事しか出来なかった。
幸いにも村の何軒かの家には、俺と同じくらいの子供が居て、たまに遊びに来てたんで、一緒に山や小川に遊びに行ったりもしていた。
祖母の家には、倉が有り、裸電球を点けても薄暗い良く分からない物が所狭しと入っていた。
姉は、そんな薄暗い倉の中で色々な物を引っ張り出しては観察したり、変色したボロボロの本の様な物を読んだりして過ごしていた。
俺は、姉が平気で入り浸る倉が少し怖かった。
薄暗いっていうのもあるが、何となく薄気味悪さを感じていて、余り近付かなかった。
あれは確か、祖母の家に泊まって3日ぐらいした時だったか?
昼間、俺は、近所の幸太と山の入り口で、セミやカブト虫なんかを捕まえて遊んでいたと思う。
いつもは、山の入り口から奥には入らないのだが、途中から幸太の兄ちゃん(中学生)とその友達のAとBがやって来て、少し山の中に入った所に神社があり、その辺りには、大きなカブト虫やクワガタがいるから行こうと誘われた。
俺は、親父や祖母に子供たちだけで山の中に入る事はするなと良く言われてたから、最初のうちは断っていた。
しかし、そこは小学生。
幸太の兄ちゃんやAやBが話す内容に徐々に興味が湧いてきていた。それは幸太も同じ様子だった。兄ちゃん達が一緒なら大丈夫なんじゃないかと、悩む事数分で俺と幸太は二つ返事で山の中に幸太の兄ちゃん達と一緒に入った。
子供の足なので時間は曖昧だったが、大体、10分~15分くらい歩くと、小さな赤い鳥居が見え、その鳥居をくぐり暫く歩くとこじんまりとした社が見えて来た。
社の後ろには、今まで見てきたどの木より大きな巨木があった。
幸太の兄ちゃん達は、その巨木はこの神社の御神木でいたずらをするとバチがあたると教えてくれた。
なので、俺達は、
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- 面白かった‼早く続き読みたい!楽しみに待ってます!狐火