本当にあった怖い話

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長編

一緒に。。。。

匿名 2022年7月8日
怖い 200
怖くない 60
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これは小学1年生の頃の話。 長い話になります。。。 当時の視覚や風景を文章にするのが難しいので うまく伝わればいいけど。。。 私は当時両親が共働きだった事もあり、伯母の家に預けられる事がしばしばあった。 私はこの伯母の家に行くのが嫌だった。 理由は2つ 1つ目は、もの凄く田舎で娯楽が無かった事。 もう1つはすぐ近くのお屋敷?日本家屋?が不気味で怖かった事だ。 その家は立派な塀に囲まれており、物凄く大きな門もある。大きなお寺の塀と門を想像してもらえると近いと思う。 (実際当時は、大きなお寺と思っていた位の広さだった。) 伯母の家は、車が通れない細道の奥のへんぴな場所にあり、駐車場がそこそこ離れていたので、駐車場から歩く必要があった。 その際、立派なそのお屋敷の塀づたいに歩く事になる。 塀を右手側に少し歩くと、 途中大きな門がある。 その門の中はどんななってるのかな?? と右目でチラ見しながら当時は伯母宅へ 駐車場から細道を歩いて通っていた。 また、その細道はとにかく幅が狭かった。 大人2人幅位か?? 本当に狭いので、必然塀と門も真横で近い。 真横の大きな古い塀と門というのが子供心に何となく変な圧迫感があり怖かったんだと思う。 とはいえ今思えばただの物凄く大きな日本家屋なだけなのだが。 本題に戻る。 その立派なお屋敷には私と同じ歳の男の子がいた。 家族構成はわからないのだが、お屋敷の古さからすると、家主のお孫さんだと思う。 この子と友達になり、伯母宅に預けられた時は必ず遊ぶようになった。 預けられ先の唯一の楽しい時間だった。。。 ただ、子供だった私は、門より中まで入ると、もう出てこれなくなる気がして怖かったんだ。。。 なので、その大きな門の下でいつもその子と遊んでいた。 瓦屋根もあり、2段位の小さな階段に、広場の様に なっている石畳みの軒下。 その石畳みにビニールシートを敷いたりして。 小さな子供2人にとっては、じゅうぶんなスペースがある立派な門だったのを覚えている。 ただの軒下なのだが、秘密基地のような感覚で 好きだった。。。 その子のおじいちゃん??がそこにお菓子とかおもちゃとか運んできてくれたりしてたな。。。 そんな日々を過ごしていたある日だった。 そのお屋敷が全焼した。 ご家族全員焼死。 私とその子が友達だったからか、 親からその話を聞いて知ったと思う。 詳細は覚えていないが、建物は完全に焼け落ちる程の火事だった。 ただ、当時の私でも何となく不幸があったのは わかった。。。。 死という意味はよくわからずとも、もう会えないのは理解できて泣いた記憶も鮮明に覚えている。 その痛ましい事件後、 数日が経ったある日の朝。 私はまた伯母の家に預けられる事になる。 その日も離れの駐車場に車を止め、塀づたいに道を歩く。。。 かなり大きな火事だったんだとわかる。 塀に、所々黒く煤けた様な跡がある。 その生々しさが朝方にも関わらず、恐ろしい雰囲気を醸し出していた。 悲しい気分になり、無言で母親の後を歩いていた時だった。 右手の塀の先に、いつもの門が見えてきた。。。 (門は焼け残ってる。。。。。) と思った時だった。。。 その門の軒下に赤茶色の大きな物がある。。。 朝方の明るさ。 離れていてもはっきりとソレが何かわかった。 ソレは体操座りをしている子供だった。。。 全身は焼け爛れ、髪の毛は無く、左目の瞼も無く眼球が剥き出し。唇も無く歯も剥き出しになっている。。。。。 瞬きも無く微動だにしない。 私は固まった!!! あの子だと直感ですぐにわかった!!! わかったのだが、恐怖で直視ができない!! スタスタと歩いて行く母親の様子から、その子が見えていないのがわかる。 私は急いで母親にしがみつき、 「帰りたい!!!お願い!!!」 と泣いて懇願した!!!! しかし、 「仕事に遅れるから早くしなさい!!!」 と聞く耳を持ってもらえない。 問答無用で歩く母親。 着いて行くしか選択肢は無い。 距離は徐々に近くなる。。。 道が狭い!!!! アレのすぐ目の前を通らないといけない!?!? 現実を受け入れる事ができない私は、 真横に差し掛かる直前に目をぎゅっと瞑り、母親にしがみつきながらソレの横を通過した。。。 目を閉じると余計にあの凄惨な姿が浮かぶ!!! 目を開けた時アレが目の前にいたら??? と考えると中々目が開けれない!!! しがみついたまま、後ろを1度も振り向かず伯母宅までなんとか辿り着く。。。 生きた心地がしなかった。。。。 その日は伯母から片時も離れる事は無かった。。。 トイレも1人で行けなかった。 ただ、帰りもそこを通らないと行けない。 しかも次は夜に。。。 夜にあの道をまた通らなければないという恐怖から、伯母宅へ泊まる事も考えた。 でもあの門に近いこの家に泊まるのもそれはそれで怖い。 ここからとりあえず離れたい!!! その門は伯母の家から見える距離だった。 伯母宅から何回も確認した。 何度見てもいる。。。微動だにせずずっと。。。 伯母は私の様子がおかしかったのは気づいていたと思う。 ただ、何も聞かず、ずっとそばにいてくれた。 あまりにもハッキリと細部まで見えた姿の衝撃と恐怖が治らず、どうすれば良いのか結論も出ないまま時間だけが経ってしまう。。。 そうこうしている内に、太陽も沈み 母親が迎えに来てしまった。。。 絶対いるのがわかってて、その方向に歩いて行かなきゃいけないのは、いきなり出くわすのよりも何倍も勇気がいるし、何倍も怖いんだ。。。 帰り道、私は泣きながら母親におんぶをしてくれと頼んだ!!! 「疲れてるんだから自分で歩きなさい!!!」 と叱られる。 怖い!!!怖い!!!怖い!!!怖い!!! 怖い!!!怖い!!!怖い!!!怖い!!! 今考えても大抵の大人でも無理だと思う。 少し先の暗い門の下に朝見た物と同じ大きさの影がすでに見えてるんだよ!!!!???? しかも道が狭いので、ソレの目の前を通らなければいけない!!!! 私は駄々をこね、懇願した。 それでも母親に頬を叩かれ諦めさせらてしまう。 母親は見えてないから歩くペースが早い!!! 覚悟を決める時間も貰えないままソレにどんどん 近づいて行く!!! 恐怖が限界だった。歩いて通り過ぎるのはもう耐えれない。 ぎゅっと目を閉じ母親を掴みつつ、直前だけは走った!!!! ドクン!!!ドクン!!!ドクン!!! 心音が凄まじい!!!! もう目は開けるのは絶対無理だ!!!! 母親を掴んだ触感だけを頼りに歩く。。。 。。。。 少し歩くと目を閉じている事に気づいた母親から叱られ目を開けた。。。。 何もいない。。。。 良かった。。。。 泣きながら車まで辿りつく事ができた。 去り際もその方向は見る事ができなかった。。。 ただ、最悪なのはここからだ。 伯母の家にはこの後も何度も行かなければならないのだ。。。。 この頃から伯母の家に行くと言われると毎回 嘔吐しそうになっていた。。。 それから3回は行ったと思う。。。 6往復位かな。。。 毎回いる。。。。。必ず。。。。 何回通っても慣れる事は無い。。。 ただ、見ないで通る方法は上達してきていた。 そんな中、4回目位の時か? 朝、例の道を行く時、珍しく母親がおぶってくれた。 母親の背中は安心感がまったく違う。。。 その余裕のせいか、ソレとのすれ違い様、横目でチラッと見てしまった!!!!!!! 焼け爛れた顔を向け、手をこちらへ伸ばしている!!!! 「!!!!っっっっぅぅ!?!??!!」 あまりの恐怖に声が詰まり悲鳴も出ない!!! 過呼吸のようになり意識が朦朧とする!!!! 目も思いっきり合ってしまっている!!!! その時 「い゛い゛い゛っじょぉぉぉぉにぃぃいぃぃ」 後にも先にもあんな悲痛な声は聞いた事がない。 (っっっっ、、、、、、!!!!、、、) 私は限界だった。 ここで記憶がプツンと途切れた。。。。 幸いある程度してすぐ目は冷めたが、あやふやな記憶。 ここからは母親と伯母から聞いた話をまとめる。 急にぐったりした私に気づいた母親は急いで 伯母の家に駆け込んだ。 熱中症だと思ったらしく介抱していると私が目を覚ましたとのこと。 ただ、実は伯母にもこの子は見えていたし、私が見えているのもわかっていたと。 私への精神的な物も考え、 母親にはここに来るな!!とずっと前から言っていたと。 しかし、いかんせん母親には見えていない為、まったく信じていないのと、仕事があるという理由で揉めてたらしい。。。 私はそのやりとりの事は知らないが、 子供の私には必要以上に怖がらせないように 気を使ってくれてたんだと思う。 じゃあ、そんな母親がどうやって納得したかと言うと、 伯母の近所の人にも見えていた人が数人いたらしく 事件の内容も内容なので、 近隣住民でお祓いを頼む手配もすぐにしており、 その光景と、近隣の方の証言もあり、流石に不気味に思い、連れて行くのをやめようと思ったとのことだった。。。 そして、お祓いして頂いた方曰く、 間違いなくアレは、お屋敷の子であり、 仲が良かった私を連れて行こうとしていたとのこと。 門の所が思い出の場所だったんだと思いますと。。 さらに、、、 誰も気づいていなかったけど、おじいさんとその子の母親も私を連れて行こうと、門の近くにいました。と。。。。 本当に危険な状況だったらしいです。。。 不憫なその子の為に必死だったのでしょうか、、、、。 大人になった今思い返すと、可哀想という気持ちは勿論あります。。。。 お花を。。。とも、何度も考えました。。。。 でも怖くて行けないんです。 近くまで行きましたが、足が動かなくなるんです。 吐きそうになるんです。 弱くてごめんなさい。 本当にごめんなさい。

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