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長編

偽リナキ体験談

まなみ 8時間前
怖い 430
怖くない 335
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分かります。 唖然としました、が私は力を振り絞り、フラフラと立ち上がると、ゆっくりと階段を降りました。 デパートを出て商店街の中に戻ります。 周りから聞こえてくる喧騒が、私のズタズタになった心を癒してくれました。 ですが、商店街の入り口まで来て、私は立ち止まりました。 足が棒のように重い。これ以上は動かせない。 呆然と立ち尽くす私の目に、電話ボックスが映りこみました。 迎えを呼ぼう、さっきの事を話せば、きっと親も迎えに来てくれるはず、そう思ったんです。 ボックスに入り100円を入れると、直ぐに家に電話しました。 何回かのコールが鳴ったのち、聞きなれた母親の声が、耳元で聞こえました。 泣きそうでした。いや、泣いていました。そのせいでうまく喋れません。必死に説明するも、 親にはまったくと言っていいほど話が伝わりません。 受話器の向こうで母親が苛々しているのが分かります。どう説明すればいいんだろう、そう思った時でした。 目の前に、こちらに接近してくる一台の車がありました。それはまるで、私の目の前でスローモーションのように見えました。 対向車線をはみだしこちらに迫るタクシー、タクシーの運転手らしき男性が、歩道を走りながら、 「車泥棒!!」 と叫んでいます。そして次の瞬間、そのタクシーは、私のいる電話ボックスの手前のガードレールに、 ガッシャーン!! と、けたたましい音と共に、頭から突っ込んだのです。 幸い、タクシーはガードレールを突き破る事はなく、電話ボックスの手前で停まりました。 辺りは騒然としています。私はその場でうずくまりまたもやガタガタと震えていました。 周りからは、 「運転手は!?」 「おらん!」 「どこいったんや!?」 「タクシー盗まれたー!!」 と怒鳴り散らすような声が飛び交っていました。 受話器からは母親が私の名前を連呼する声が聞こえます。 私は震える手で受話器を持ち直し、耳元へと運びました。 すると母親が、 「あんたいい加減にしなさいね!?何騒いでるの??まあいいわ……とにかく、今日はどうするの?泊まっていくの?帰ってくるの?」 「えっ?」 母親の声に、思わず聞き返します。 「泊まっていく?だ、誰が?」 私は声を振り絞り聞き返しました。すると母親は、 「アンタの事よ。30分前くらいに、今日は泊まるから帰らないよって電話してきたじゃない

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  • 文章上手いですね。 おもしろかったです。
    匿名
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