
長編
お札の貼られた廊下
匿名 3日前
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あり、一応明かりを消す前にお祖母さんの部屋を確認しに行ったと言う。
「俺が見に行った時には特に変わった様子も無かったんだけどな」
と、普段通りお祖母さんは布団で寝ていたらしい。
そして宮本も部屋の明かりを落として布団に横になった。
どれくらい寝ていたのかは定かではないが、宮本は暫くして廊下の奥から聞こえてくる物音で目を覚ましたという。
その音はどうやらお祖母さんの部屋から聞こえてくるようであり、心配になった宮本は急いでお祖母さんの部屋に向かった。
廊下を歩き部屋へ近づくごとに何か言い知れぬ不安が胸の中で渦巻いていた、と宮本は言った。
明確に何かの気配を感じたり、変なものを見たわけではないが、良くない予感のようなものがしたらしい。
そして扉を開け部屋の明かりをつけると、そこには自分の手のひらに鋏を突き刺しているお祖母さんがいた。
宮本が慌ててお祖母さんに駆け寄り鋏を取り上げると、お祖母さんはその場で泣き叫び、声を聞いたご両親も駆けつけ病院へ連れて行く事になった。
「さすがにあれにはビビったっていうか、色んな意味で背筋がゾッとした。ばあちゃんの血が布団に飛び散っててさ、凄い怖かった」
宮本の話を聞きながら私も、やせ細り目の落ち窪んだ老人が1人、暗闇の中で自らの手に鋏をを突き刺している映像がありありと脳裏に浮かんだ。
「何でそんな事したんですか?」
「ばあちゃんが言うには、じいちゃんに腕を引っ張られて気づいたら鋏が突き刺さってたらしいんだよ」
「え、お祖父さん?」
「そう、じいちゃんが自分の手に鋏を刺したんだって、すげぇ言ってた」
その時、私は背筋を冷たいものが落ちて行くのを感じた。
そう言った出来事があり、不気味に思った宮本の両親はお祖母さんに離れを使うのを止めるよう言ったが、結局聞き入れてもらえなかったそうだ。
お祖母さんは頑なに離れを使う事に固執し、しかし夜になると魘されたり、叫びだすということが続いた。
最近ではもうそれらにも慣れ、宮本を含んだ家族はあまりお祖母さんに関わらないようになったという。
「本当に死んだお祖父さんの霊なんですか?」
「さあ、どうだろうね。俺もあんまり関わりたくないから、見ようとも思わなしいし、知りたくもないよ」
宮本はこういった事はこっちから関わりを持とうとしなければ、大抵は影響はないから大丈夫だと言って、再び廊下を戻ろうとした。
私は後ろ
後日談:
- またしてもおばあちゃん系の話です。 多少会話や描写は過剰に演出していますが、本筋では私が実際に見て、先輩から聞いた話をそのまま書き起こしました。 何か直接的に霊障があったわけではないのですが、本当に床や壁、天井にまでお札が貼られていたあの光景は忘れることができません。 この先輩からはよく色々な怖い話(本人の体験談が多い)を聞かせてもらっていたので、これから少しづつ投稿していきたいと思います。
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- なんで先輩を呼び捨て?ま
- 御札が貼られてるの見たことないが、怖そうだ。Nanoarchaeum
- ゾクッとするような話ですね!ぼんばー50
- 結梅様、わーい様、コメントありがとうございます(^.^)七品
- お札がペタペタ~わーい
- ここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわいいいいいいいいいいいいいいいいボルゲーノ