
長編
女子寮
匿名 6日前
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きの話の続きを思い出した。
エレベーターの中から、髪の長い女が出てきて、エレベーターの中に引きずりこまれる。
(まさか! あんなの作り話じゃない)
しかし不安は雪だるまのように、少しずつ大きくなっていく。
エレベーターは二階を通り過ぎた。
そして三階に…。
「きゃあっ!」
下から上へと上がっていったエレベーター。
私は確かに見た。エレベーターは無人ではなく、黒いワンピースを着た髪の長い女が乗っていた。顔は髪の毛に隠れて見えなかった。
しかし私は、エレベーターに引きずりこまれることはなかった。エレベーターは四階に行ったのだ。
恐怖心があったが、管理人として確認の為、四階に向かう必要がある。
(え…?)
身体が動かない。腰を抜かしてしまったのだろうか。
私は、エレベーターの前でマネキンのように同じ体勢で硬直してしまった。
再び機械音が聞こえた。下を指す矢印のランプが白く光った。
(降りてくる!)
私は、逃げ出したかったが身体が動かない。
ーポーンー
エレベーターが三階で止まった。
私の目の前で、止まった。
中には、いた。
今度は顔が見える。目を見開いて、口をパクパクさせている、さっきの女だ。
冷や汗が滲み出てきたのが分かった。鳥肌が腕いっぱいに広がる。
(動いて、動いて、動いて!)
私は必死に心の中で叫んだ。
そしてドアが開く直前で、片足が動いた。ガタガタ震えていたが、大丈夫だ。
そのまま後ろを振り向いて走り出した。
背後でドアが開ききった音がして、次いで声が聞こえた。
「待ってえ! 待ってええ!」
廊下に不気味な声が響いた。
私は振り向かず走った。このままでは確実にヤバいと悟ったからだ。
このまま寮の端の非常階段から下に降りようと考え、とにかく走った。
後ろからは確実に、私を呼ぶ声が響いた。
あと少しで階段というとき、手前のドアが勢いよく開いた。
「助けてえっ!」
私は絞り出すように叫んで、中に逃げ込んだ。急いでドアの鍵を閉め、チェーンをかけた。
その瞬間、
ードンドンドン! ドン、ドンドン!ー
ドアを叩く音が部屋に広がった。
私はドアを見つめつつ、後ずさりした。
「開けてえ! 開けてえ!」
女のけたたましい声が聞こえる。
ドアから少しずつ、室内の奥へ後ずさりした。微かに、鉄のような臭いが鼻をついた。
「大丈夫ですか? 外
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- エレベーターの女性は被害者で、男の人は侵入者ってやつですか。前フリの事件の犯人っていうさとる
- 怖いね。 この話ハナから霊なんていないよね⁉︎ やはり生身の人間怖しとも
- 事件とも
- 続き…あるよね? どこ? どこにあるの?オカルト好き
- この続きは?
- 変な終わり方だな…_
- 女子寮なのに男性 本当に怖いのは人間ですねパンダさん