
短編
履歴
かみご 2日前
chat_bubble 1
3,341 views
これは私の知人女性から聞いた話です。
仮に彼女をA子とします。
A子は友人と遊ぶため、駅で待ち合わせしていたそうなのですが、友人から到着時間に遅れるとの連絡があっため、駅中にある本屋で立ち読みをして時間を潰していたそうです。
すると背後から「すいません、調べ物をしたいので、スマホを借りたいのですが」と中年の男に尋ねられたので気前よくスマホを貸したそうです。
かなり不用心で、どう見ても怪しいとは思うのですが、困っている人の力になりたかった、とA子は言っていました。
すごく親切でいい子ですよね。
スマホを貸すと、数分程熱心に画面をタップしたあと、「ありがとう、助かりました」と言って立ち去ったそうです。
その後、友人と合流し、なぞの中年男のことはすっかり忘れて遊び、家路に着いたそうです。
かなり疲れていたらしく、お風呂に入った後はすぐ布団に入ったそうなのですが、目を閉じると妙な違和感を感じて寝付けなかったらしいのです。
その違和感の正体は、本屋で声をかけてきたあの中年のことだと気づいたらしいのです。
一体どんなことを調べていたんだろう?駅の中にいたのだから電車の時刻表とかかな?
そんなことを考えていると、ネット検索には履歴が残ることを思い出したそうで、好奇心から、あの中年の男が何を調べていたのか見ることにしたそうです。
その履歴には、
【見てくれて ありがとう】
【大好きだよ】
【○○市 婚姻届】
という履歴が残っており、恐怖のあまりスマホを投げ捨ててしまったそうです。
その後は、これと言ったおかしな出来事はないそうなのですが、今でも誰かに見られているのではないか?という恐怖で時々怖ろしくなるといっていました。
皆さんも知らない人にスマホを貸す際は気をつけてください。
後日談:
- ※○○市というのは、A子が住んでいる市の名前です。 履歴の中には、ここでは書けないような卑猥な単語も検索されていたそうです・・・。
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(1件)
- ん?そのおっさんがA子さんのストーカーだったってことですか?宮崎文夫