
俺の大学近くには、絶対に近づいてはいけないと有名な廃墟の図書館がある。市の予算削減の影響か、何十年も放置されたその場所は、薄暗い木々に囲まれ、周囲は静寂に包まれている。かつては活気のあった場所だったのだろうが、今ではただの廃墟だ。
中でも最も恐れられている理由は、数年前に図書館の関係者が自ら命を絶ったという噂だ。彼女は仕事のストレスから精神を病み、ある冬の夜に図書館の一角でその生涯を閉じたとされている。彼女の死後、図書館を訪れた者が次々と不運に見舞われているという。
「お前、あの図書館行ってみようぜ」友人のAが提案した。俺は少し躊躇ったが、興味が勝り、結局は約束を交わした。Aの提案で、他にBとCも誘って、冬の夜に肝試しに行くことになった。
図書館までの道のりは、雪が降り積もり、車の音もほとんど聞こえない静けさが漂っていた。車の中で、肝試しの噂を交わしながら、俺たちは興奮を感じていた。
「幽霊が出るって言うけど、どうせ気のせいだろ」と俺が言うと、Bが「そうだよな、ただの伝説だし」と同調した。Cは「でも、もし本当に出たらどうする?」と不安そうに言った。
図書館に着くと、外観は想像以上に古びていて、まるで生きているかのように感じられた。俺たちは懐中電灯を持って、中に入った。すると、案の定、内部は薄暗く、埃が舞っていた。壁には古い書籍が無造作に積まれ、どこからか聞こえるかすかな音に、一瞬身を震わせた。
「何かあるのか?」とAが言い、俺たちは一緒に音のする方へ向かった。その時、突然、古い書籍の山が崩れ、Bが叫んだ。「何だこれ!」
俺たちは彼の元に駆け寄ると、そこには異様な古書があった。表紙には不気味な絵が描かれており、ページをめくるとその内容は呪いについての記述ばかりだった。「これはただの本だろ?」と俺が言うと、Cが「でも、何か変な感じがする」と不安そうに言った。
その後、俺たちは図書館の奥へ進むと、突然、冷たい風が吹き抜け、電気が消えた。真っ暗な中で、俺たちの息遣いだけが響いていた。「あれ?Dはどこ行った?」とAが言った。Dは途中で姿を消してしまったようだった。
俺たちは不安になり、Dを探すために声をかけた。しかし、返事はなかった。代わりに、どこからか「おーい」と囁く声が聞こえた。それはDの声に聞こえたが、どこから発せられているのか分からなかった。
「D、どこにいるんだ?」と俺が叫ぶと、その声はさらに遠くから返ってきた。「おーい…」
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