
私は現在22歳で大学に通っている。父から聞いたこの話は、彼が子供の頃に体験した恐ろしい出来事だ。
父はかつて、山奥の村に住んでいた。そこは高齢者が多く、冬の夜は雪に覆われる静かな場所だった。この村には、古くから神社があり、村人たちは神のお札を大切にしていた。しかし、村の近くには急な山道があり、事故が頻発していた。
事故が起こるたびに、神社のお札はひとつずつ消えていくという噂があった。人々はそれを気にしつつも、次第に信仰心を失っていった。父は小さい頃、村の長老から「夜の山に入るな」と厳しく言われた。その理由は、夜になると何が出てくるかわからないからだ。
ある冬の夜、父は友人たちと共に肝試しを企画した。長老の警告を無視し、雪の中を進むことを決意した。最初は家族の許可を得ようとしたが、父親は絶対に反対した。
彼らはこっそりと家を抜け出し、懐中電灯を1本持って、神社へ向かった。雪が積もった道は暗く、足元が見えづらかった。神社に着くと、彼らは一礼し、帰ることにした。しかし、心の中にはさらなる好奇心が芽生えていた。
数日後、再び肝試しに出かけることにしたが、今度は雪の中、村の長老の言葉を思い出しながら進んだ。途中、何かに躓いて転んだ友人がいて、彼が指をかざすと、そこには消えたはずのお札があった。驚きと興奮が混ざり合い、父たちはそのお札を拾い上げた。すると、急に不気味な音が耳に入ってきた。
それからというもの、村では不思議なことが続発した。長老が急に姿を消し、村人たちは噂をするようになった。事故もまた増え、特にあの山道での件が話題に上がった。父たちは恐れをなして山へ行くことを避けたが、好奇心は消えなかった。
ある日、父は再び友人たちとその場所に行くことを決めた。彼らはお札を見つけた神社へ向かい、立ち尽くしていた。そこには、長老の姿があった。目が合った瞬間、彼の表情は恐怖に満ちており、父たちはその場から逃げ出した。家に戻ると、長老が消えてしまったことを知った。
その後、村は静かになり、事故は減少した。しかし、父は今でもあの日の出来事を忘れない。山道には、未だに神々の怒りが潜んでいるのかもしれない。
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