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長編

人面石

匿名 2日前
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掘ってみーや」と適当に返事します。 私がすっかり忘れていたなにかを思い出してまずい、と思った時にはもう遅く、妹は掘り返してしまっていました。「でっかい石やった~」と無邪気に言います。石の底に手をかけていました。 止めようとする私。それより先に石をひっくり返す妹。 そこには、ああ、やはり石の顔。 私と妹は絶句しました。 不気味な表情に妹の顔はみるみる青くなります。 しかしそれ以上に、私の顔は真っ青になりました。 直視したくなかったあの顔。なぜ忘れていたのだろう。思い出すと同時に、違和感に気が付きます。 顔が少し変わっている。 前回よりも、より苦しそうな表情で。 すぐに妹の方を見ると、妹も私を見ています。 どうやら考えていたことは同じです。 この石は、いやこの顔は、長く見ちゃいけない。 石を私が持つと、「早くどっかやって!!」と妹の泣きそうな声が聞こえます。私は急いで砂場から出て、公園出口付近、私たちが住む棟から限りなく離れた木の根元に置きました。なぜだかわかりませんが、その木の下にある他の石に紛れさせたら大丈夫と考えたようです。 後は振り返らずに、2人で慌てて家に帰りました。 後日、あの石が木の根元にないことを確認してからというもの、私はその公園の砂場で遊ぶことをやめました。 誰かのいたずらだったのでしょうか。今でもあの公園に埋まっているのでしょうか。なぜ掘り返すと消えるのでしょうか。あの苦悶の表情は、何かを訴えかけていたのでしょうか。 今となっては、うろ覚えなところもありますが、はっきり覚えていることもあります。 あれは人工物じゃない。そして、長く見ちゃいけない。

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