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長編

山の測量

しずく 8時間前
怖い 694
怖くない 610
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か囁いているような感じです。 Aは逃げようともしないで、じっと俯いていました。 女は、そんなAに囁き続けています。 俺は恐ろしくなって、ガクガク震えながらその場に立ち尽くしていました。 やがて、女はAの側を離れ、雪の斜面を下り始めました。 すると、Aもその後を追うように立木の中へ入って行きます。 「おーい!A!何してるんや!戻れー!はよ戻ってこい!」 しかし、Aはそんな俺の声を無視して、吹雪の中、女の後を追いかけて行きました。 俺は、測量の道具を放り出して後を追いました。 Aはヨロヨロと木立の中を進んでいます。 「ヤバイって!マジで遭難するぞ!」 このままでは、自分もヤバイ。 本気でそう思いました。 逃げ出したいっていう気持ちが爆発しそうでした。 周囲は吹雪で真っ白です。 それでも、何とかAに近づきました。 「A!A!しっかりせえ!死んでまうぞ!」 すると、Aがこっちを振り向きました。 Aは虚ろな目で、あらぬ方向を見ていました。 そして、全く意味のわからない言葉で叫びました。 「*******!***!」 口が見たこともないくらい思いっきり開いていました。 ホンキで下あごが胸に付くくらい。 舌が垂れ下がり、口の端が裂けて血が出ていました。 あれは、完全にアゴが外れていたと思います。 そんな格好で、今度は俺の方に向かってきました。 「・・・****!***!」 それが限界でした。 俺は、Aも測量の道具も、何もかも放り出して、無我夢中で山を下りました。 車の所まで戻ると、携帯の電波が届く所まで走って、会社と警察に電話しました。 やがて、捜索隊が山に入り、俺は事情聴取されました。 最初は、あの女のことを、どう説明したらよいのか悩みましたが結局見たままのことを話しました。 警察は淡々と調書を取っていました。 ただ、Aに女が何かを囁いていた、というところは繰り返し質問されました。 翌々日、遺体が一つ見つかりました。 白い夏服に黒髪。 俺が見た、あの女の特徴に一致していました。 俺は警察に呼ばれて、あの時の状況についてまた説明させられました。 その時に、警察の人から、その遺体についていろいろと聞かされました。 女の身元はすぐにわかったそうです。 去年の夏に、何十キロも離れた町で行方不明になっていた女の人でした。 ただ、なぜあんな山の中に居たのかはわからない、と言うことでした。 俺は、あの時のことはもう

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  • ここ 同じ話し載ってるのかな?
    まい
  • ざわっときました…。
    tomachi
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