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長編

山の測量

しずく 6時間前
怖い 694
怖くない 610
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みました。 女がいました。 立木に寄りかかるように後ろ向きで立っています。 白っぽい服を着ていて、黒い髪が肩を覆っていました。 (こんな雪山に・・・なんで女?) 俺はゾッとして望遠鏡から目を離しました。 「おーい!」 Aが俺の方に声を掛けてきました。 すると、それが合図だったかのように、女は斜面を下って木立の中に消えてしまいました。 「なにやってんスかー。はよして下さいよー。」 Aのその声で、俺はわれに返りました。 コンパスを読んで野帳に記入した後、俺は小走りでAのそばに行って尋ねました。 「今、お前の後ろに女立っとったぞ、気ぃついてたか?」 「またそんなこと言うて、止めてくださいよー。」 笑いながら、そんなことを言っていたAも、俺が真剣だとわかると 「・・・マジっすか?イヤ、全然わかりませんでしたわ。」 と、表情が強ばりました。 Aと俺は、あらためて木立の方を探りましたが、木と雪が見えるばかりで女の姿はありません。 「登山してるヤツとちゃうんですか?」 「いや、そんな風には見えんかった・・」 そこで俺は気付きました。 あの女は、この雪山で一人で荷物も持たず、おまけに半袖の服を着ていたんです。 「それ、ほんまにヤバイじゃないっスか。気狂い女とか・・・」 Aはかなり怯えてました。 俺もビビってしまい、居ても立ってもいられない心持ちでした。 そんなことをしているうちに、周囲はだんだん暗くなって、とうとう雪が降ってきました。 「はよ終わらして山下ろ。こらヤバイわ。」 俺たちは慌てて測量作業を再開しました。 天候はドンドン悪化して、吹雪のようになってきました。 ポールを持って立っているAの姿も見にくいしアッという間に降り積もる雪で、小径もわかりづらくなってきました。 携帯も圏外になっていました。 俺は焦ってきて、一刻も早く山を下りたい一心でコンパスを据え付けました。 レベルもろくに取らずに、Aの方に望遠鏡を向けようとしてそっちを見ました。 すると、さっきの女がAのすぐ後ろに立っていました。 今度は前を向いているようですが、吹雪のせいで良く見えません。 Aは気付いていないのかじっと立っていました。 「おーい!」 俺が声をかけてもAは動こうとしません。 すると、女のほうが動くのが見えました。 慌てて望遠鏡をそっちに向けてビビリながら覗くと女は目を閉じてAの後ろ髪を掴み、後ろから耳元に口を寄せていました。 何事

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  • ここ 同じ話し載ってるのかな?
    まい
  • ざわっときました…。
    tomachi
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