
見間違い
これは私が20歳になったばかりの頃に
体験した話です。
就職して仕事にも慣れてきた頃、
友人からラインで「クラス会あるけど行く?」と
連絡がありました。
詳しく聞くと、高校の時の同じ学科のクラス会なんだそうで
20人程度参加するらしく、私もその話を聞いて暑かしくなり
参加することにしました。
その後、クラス会のグループラインに招待され
会場と日時を確認しました。
会場の場所も都心の割といいとこだし、
久々にクラスメイトたちと会えるのもあって
内心ウキウキでその日を待ちました。
当日、会場の近くまで来ていると同じく
会場に向かうクラスメイト数人を見つけ、
当時のノリで挨拶を交わし、一緒に会場へ向かいました。
会場にはすでに、多くの顔なじみが揃っていて
席に着くや否いや「ひょっとして●●か?」とか
「おぉ〜久しぶりじゃん!」などの声がかかりました。
全員が揃った頃、幹事の女子が会場とドリンクやらの
の説明をして、それぞれがカウンターでドリンクをもらい
乾杯の流れに。
女子の多い学科だったこともあり、賑やかで楽しい
雰囲気の中時間がすぎて行きました。
ドリンクがないのに気付き、私がカウンターに向かうと
今まで座っていた席の斜め前の席に、見覚えのある
女子が座って隣の子と話していました。
その子は私のいわゆる元カノです。
明るくて当時と何も変わってないように見えました。
「今の今まで気づかなかったけど、彼女も来てたのか。」
そう思いつつ、ドリンクを片手に席に戻りました。
私がその子に話しかけようとすると、
その子は少し黙ってこちらを見つめてきました。
「今更高校時代の元カレから話しかけられたくもないよなぁ。」
そう察した私は、それ以上彼女には声をかけませんでした。
気づけば、あたりは真っ暗で時計の針は夜中の11時をさしていました。
幹事の女子たちがお開きですと締めの言葉を述べて、
それぞれ仲の良い友人たちと会場を後にしました。
建物の外に出るとタクシー待ちをしている子たちと、
二次会はどうするか?を話し合っている子たちがいました。
私は一次会で帰るつもりだったので、
その場の余韻に浸りつつ、友人たちとだべっていました。
途中で飲みすぎたのかトイレに行きたくなり、一度建物内に戻りました。
トイレのある廊下を歩いて行くと、ふと元カノのあの子が
女子トイレから出てきて鉢合わせました。
私は軽く会釈して、男子トイレに入ろうとすると
その子が駆け寄ってきて
「久々に会えて嬉しかったよ。」
と良いました。
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