
長編
呪詛
えい 3日前
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私は自分の口に人差し指をあてました。
それを見て 知人が黙ると 鋭い刃物が突き刺さる様な視線が回りの木々の間からし始めました。
彼は 何かの気配を感じているのか?落ち着かない様子で 歩くスピードも 幾分か早くなりました。
私は彼に 「急ぎましょう。ただし 走ってはダメです。家の敷地に入ってしまえば 多分 追っては来ませんから。」
その言葉に 彼と知人が頷き 3人は身を寄せ合う様に足早に 彼の家へと急ぎました。
その途中で少し視線が和らぐ場所があり 私が立ち止まると 知人と彼も立ち止まりました。
知人 「あれ?ここは少し 感じが違う…さっきまでは 殺されるんじゃないかってぐらい 殺気が凄かったけど…。何で?」
私 「ここの土地は 少しだけまだ 守りが利いてるみたいね。目には見えない 土の中に 道祖神が埋まってる。多分 それが 四方にあるはず 点と点を繋ぐ形で 守りが利いてる。よほど 何かを 恐れていたみたいね。」
知人 「道祖神……て事は 昔もここは 道だったって事だよね?」
私 「今は 彼の家へ急ぎましょう。ここに長居は無用。」
そういって 私達は歩き出し 2~3分歩いて彼の家へ着きました。
着いてみてわかった事は 少しは開けているけれど 殆ど回りは 木々が覆い繁っていて 家のすぐ裏は 本当に山でした。
私 「何かが来るのは こっちの方じゃありませんか?」
彼 「分かりません。キチンと確認した訳じゃないですから……。」
知人 「こっちの方角って 何かありますか?何か…何だろう?怒りみたいなのを感じるんですが?多分…人じゃないです。」
彼 「そっちは 少しズレますが ○○○○山があります。昔 何かあったらしいですが…。」
私 「その 山は関係無いですね。怒っているのは 元々の山の主みたいなモノですが…今回の事とは 関係なさそうです。むしろ……こっち。この奥に 原因があると思います。それと この家が建っている土地です。」
知人 「ああ…山の主かぁ…確かに人じゃないな…で 原因はこっちと……ん~?… 」
私 「コラッ 凝視しちゃ駄目 !! ハッキリ姿みると祟られるよ ?!」
知人は私の言葉に 驚いて 視線をそらしました。
知人 「えっ⁉ って事は……紫雲 !! あんた見えてんの ?!」
私は知人の目を見て 軽く頷きました。
その様子を 見ていた彼が言いました。
彼 「なっななな
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chat_bubble コメント(4件)
- まだ、これを見ているのであれば、返信してください。とても悲しいお話ですね、、、、白狐
- 匿名さん。 サキさん。 コメント有り難う御座います。 今現在は こう言った事は 余りありませんが…昔は それこそ 全国各地で実際に行われていた事です。 そして…今 昔の方々が行った 「呪詛 」の後処理を現代人が行っているのです。 曰くつきの所は箇所々で 手厚く祀られていたりもします。呪いや祟り等は 次第に薄れて行くものでは有りますが……それには 何十 何百 何千年と掛かる場合もあるので 後を任される事の方が 大変な事です。 こう言った場所は 目に見て分かるだけでは無いので 無闇に 心霊スポットだと出向き 障りを貰う場合も少なく有りません。紫雲
- 非常にリアルで、ローカルな怖さに彩られた話ですね。サキ
- こういう問題を抱えた地域は沢山あるんでしょうね。子供たちの魂が安らぎますように。匿名