
中編
猿神に愛された結末
ナベちゃん 2日前
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私の故郷に小さな神社がある。
常駐の神主さんなどいない、本当に小さな神社で、田舎によくある、賽銭箱も、大きな鈴のガラガラすら無い参拝者は何をしたらいいかよく分からないやつ。あれを想像して貰いたい。
その神社はあまり人通りの少ない場所にひっそりとあり、昼間でも何か暗く不気味な雰囲気があった。
この前帰省した時、私は久々に会った友達と共に酔った勢いでふざけてその神社に肝試しに行ってしまった。
敷地内に入ると、中は思ったより広かったが、前客が置いていったのであろうゴミが少し落ちていた程度でなにも無い。
私達は飽きて帰ろうとした、そのときだった。
私は奇妙なものをみた。
本堂の端からこちらをのぞき込んでいたのは猿だった。見わず言わざる聞かざるの、聞かざる、見たいなポーズで上半身だけ出してこちらを覗いている。
ただ足だけ何故か鶏のようだった(今考えるとおかしい。だって上半身だけ本堂から覗いていたはずなのに、何故足が見えるのか…)。
私はすぐに、あれ!と小声で叫んで友人の肩を荒く掴んだ。友人もすぐにそっちを見たが何もないじゃん、という。
どうやら私だけに見えているようだ。
私は恐怖のあまり思わず無言で逃げ出し、それを見た友人も困惑しながら追ってきた。
友人には見えなかったのもあり、その日はなんとなく白けてお開きになった。
実家に帰り、翌日、親や爺婆にあの神社のことをそれとなく聞いて見たが、何も知らないという。
肝試しに行ったことも、そこで見た猿のことも話してみた。
…が、ふーん程度で、婆ちゃんだけが交通安全の御守をくれた。
田舎系の怪談にありがちな〇〇様を見たんか?!みたいな展開は無く…実際はそんなものか。
その後、都心の我が家に帰ってきたのだが、そこから真の恐怖は始まる。
窓にあの猿が映るのだ。
いや、窓だけでは無い。鏡とか、湯船の水面とか、携帯の画面とか。
自分の姿が映るものに、一緒に映ってくるのだ。
何かされたりは無いが、いつも自分の右隣に居て、それでじっと私を見てくるんだ。
私はもうノイローゼみたいになって、仕事も休んで家から出ずに引き籠もって震えていた。こっちには友達は居なかったが、当時付き合っていた彼氏が居て、何かと励ましてはくれたが、仕事が忙しく中々会えなかった。
会えなかったのもあるが、彼氏と連絡を取ったり、家に来たあとはキーキーと鳴き声?が聞こえるんだ。何かに映った時でなくても。
なので、それ
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- オカルト的には生贄か、メンタル逝ってたときの主観と仮定の場合は猿のような彼氏が居なくなったお陰で記憶が歪んでいるか名無し
- ん〜…。…どうょ?K