
これは私が中学2年生の春に体験したお話です。
3学期が終わり春休みに入った私は、長野にある母方の祖父母の家に遊びに行っていました。
祖父母の家は小さなお寺で、私はちっちゃい頃からいとことお墓の前で遊んだりお寺のお手伝いをしていたので、子供特有のお墓やお寺に対する怖さが全くありませんでした。そのこともあり、私はオカルトに対する好奇心が非常に強く、信仰深い母をよく困らせていました。
その年は珍しく雪があまり降らなかったので、いつもは雪解けで危ない山の中にも入れることができてしまいました。入れてしまったんです。
桜も咲き始め、私はいとこと歩いていろんな神社巡りを楽しんでいました。前置きで言っておきますが、祖父母が住んでいるところは本当に田舎で、イオンとかデカめのモールも車を20分ぐらい走らせないとつかないぐらい田舎です。私はそんな田舎にポツンと佇む神社が本当に大好きだったんです。
行けるとこは全部行き、新たな発見を求めていた私は祖母に「なんか神秘的でワクワクする神社ないかな?」と聞いてみたんです。
そしたら祖母が静かに言ったんです。
「おやくしさんに行ってみたら?」
おやくし?なんか串カツみたいで美味しそうなんて思いながらそれがどこにあるのか聞いてみたんです。
「うちからずっと左に進んでごらん。見えてくるから。」
何気ない会話でしたがなぜかとても心に残っています。でもそれよりも好奇心が勝っていた私はいとこを連れてすぐに家を飛び出しました。
見慣れた道を抜けてまっすぐ進んで行き、いとことどんな感じだろ〜なんて話しながら普通に歩いていました。
しばらくするとボッロボロの屋根が木の隙間から見えてきたんです。内心「え?これ?」なんて思いながら少し歩くと古びた鳥居が見えてきました。
本当に山のすぐそばで、鳥居を抜けて境内に行くにはちょっとした山登りが必要でした。でもまだ寒かったこともあり、木の葉っぱは全然なく見晴らしは本当に良かったです。お参りしてからこのまま帰るのはもったいないと思った私は、山をちょっと登ったところにある大きな枝垂れ桜が見えたのでそこまで行こうよ!といとこの手を引き山を登り始めました。
登り始めようとした時、山の奥に白い2本の線が見えたんです。よく目を凝らしてみるとあれ、鳥居じゃん。山奥の鳥居ってだけで興奮が絶頂になっていた私は桜なんかお構いなしにどんどん進んで行きました。(もちろんいとこと)
後日談:
- この後、私といとこは正直に白状しました。こっぴどく叱られましたが、それよりも女の人を救えなかった後悔の方が残りました。その女の人のお墓はうちに作られました。おばあちゃんちに行く度に手を合わせるようにしています。 ここからは私の単なる予想ですが、最初に行った時に石碑の近くの木にあった無数の穴は、女の人が本当に誰かを呪うために撃った藁人形の釘の穴で、神社の関係者や誰かに撤去された跡だったのかなと思います。呪っても呪っても改善しない状況に疲れてあのような結果になってしまったのかな、と私なりに思いました。
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