
長編
タクシー
えい 3日前
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って受取り タクシーは国道に出て 暫く走った後 高速に乗った。
終電が走り去った後だから 辺りは真っ暗で 住宅街であろう場所にも 明かりはなく 街灯の明かりだけがポツポツと点いているだけだった。
真夜中の高速を走る車は 長距離を移動するトラックが主で たまに自家用車とすれ違いはしても渋滞など無い道路をタクシーは順調に目的地へと走っていた。
車内では助手席に座った女性とも会話が弾み Nさんも女性も退屈はしなかった。
県境を越える頃には 雨もやみ女性から指示された道をひた走り 辺りは疎らに家がある様に思える場所に着くと 女性はタクシーを止めた。
女 「あっ ここでいいですよ。」
そう言われてタクシーを止めた場所は 街灯も何もない場所だった。
Nさんは好意のつもりで女性に言った。
N 「真っ暗ですよ?もう少し明るい場所か 家のそばまで送りますよ?」
しかし女性は この奥に家があるから 大丈夫だと言った。無理に引き止めるのも悪い気がしたNさんは 会計時に女性に名刺を渡した。
N 「また うちのタクシーをご利用の際はお願いします。」
女 「はい !! 」
そうして暗がりに女性を降ろして Nさんは もしかすると こちらの県から地元方面に帰る人が居るかも知れないと 軽く最寄り駅周辺を流したが 人気は余り無く 客を拾えそうもないなと地元に帰って来た。
会社に戻り タクシーを掃除していると 同僚がやって来て 長距離客を乗せたNさんを羨ましがっていた。
「定年退職前に ついてるな。」そう同僚に言われて Nさんは満面の笑みを浮かべて 「偶々ですよ。」と返した。
翌日 気分で駅周辺を流していたNさんの乗ったタクシーは 前方で手を挙げている人を見付け 車を寄せ停車した。
後部座席のドアを開けると 20代半ばぐらいの男性に 「急いで○○○へ行ってくれ。」と言われた。
Nさんはまた長距離だった事を内心で歓び 再びNさんのタクシーは○○○方面へと走り出した。
その日以外にも 割りと長い距離ばかりを走る事になったNさんを他の同僚達も 口々に「ツイてるな !!」と言って羨ましがっていた。
そうした日が幾日か続いたある日 Nさんに指名が入った。
無線を受けたNさんが指定の場所に向かうと あの時の女性が立っていた。
Nさんはタクシーを女性のそばに寄せ停車し後部座席のドアを開けると 「こんにちはー。」と言って顔を覗
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- お金はもらったの?あに
- タクシーが県外までの長距離の客を降ろしたあとに客を拾って帰ろうとするとかあり得ないからたか
- 成仏出来たら良いですね。しゆか
- なんか悲しいねモモンガ
- した人は成仏なんて出来ないよまー
- 生きていくことは大変。成仏できますように!匿名