
長編 emoji_events 殿堂入り
リゾートバイト
しずく 2013年1月5日
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方不明になったそうだ。
大規模な捜索もされたが、結局行方は分からなかったらしい。
悲しみに暮れた女将さんは、周囲から慰めを受け、少しずつだが元気を取り戻していったそうだ。
旅館もそれなりに繁盛し、周囲も事件のことを忘れかけた頃、急に旅館が2階部分を閉鎖することになったんだって。
周りは不振に思ったが、そこまで首を突っ込むことでもないと、別段気にすることはなかったそうだ。
そしてこの結果だ。
女将さんは、どこから情報を得たのか不明だが、あの2階へ続く階段に堂を作り上げそこで儀式を行っていた。
そしてその産物が俺達に憑いてきたという訳だが、ここがこれまでの事例と違うのだと坊さんは言った。
本来儀式を行った女将さんに憑くはずの子が、第3者の俺達に憑いたんだ。
考えられる違いは、女将さんは息子に臍の緒を持たせていなかったということ。
そこの村の人達は、昔からの風習で未だに続けている人もいるらしいが、女将さんはその風習すら知らなかった。
これは旦那さんが証言していたらしい。
そして妙な話だが、旅館の2階を閉鎖したというのに、バイトを3人も雇った。
旦那さんも初めは反対したそうだが、女将さんに「息子が恋しい。同年代くらいの子達がいれば息子が帰ってきたように思える」と泣きつかれ、渋々承知したそうなんだ。
これは坊さんの憶測なんだが、女将さんは初めから、帰ってきた息子が俺達を親として憑いていくことを知っていたんではないかということだった。
結局これらのことを俺達に話した後坊さんはこう言った。
坊「あなた達をあのおんどうに残したこと、本当に申し訳なく思います。しかし、私は真樹子さんとあなた達の両方を救わなければならなかった。
あなた達がここにいる間、私達は真樹子さんを本堂で縛り、先代が行ったように経を読み上げました。あのモノがおんどうへ行くのか、本堂へ来るのか分からなかったのです」
つまり、俺達に憑いてきてはいるが、これまでの事例からいくと母親の女将さんにも危険が及ぶと、坊さんはそう読んでいたってことだ。
俺は、別に坊さんが謝ることじゃないと思った。
それにこの人は命の恩人だろ?と思ってBを見ると、肩を震わせながら坊さんを睨み付けて言ったんだ。
B「納得いかない。自分の息子が帰ってくりゃ人の命なんてどーでもいいのか?」
坊「・・」
B
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chat_bubble コメント(150件)
- 臍の緒どうにかせなあかんやん シンラスに壊してもらうかOPDG無い
- 長かったけどおもしろかった松中3年島田
- 長かったけどおもしろかった松中3年島田
- これを省略しなかったのは偉い。いやほんとにね。匿名人間
- 読み終わった後確認したら44ページあって長すぎィィィィィ!って思った名無し
- なげぇなーこれでもおもろかった名無しに変わりましてVIPがお送りします
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- このサイト初めてでこの話読んだけどおもろい! 多分釣りなんだろうけど、釣りだとしてもおもろいぽんとこつ
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- テレビにしたら3時間かかるのにすごいですねーりafter