
私たち夫婦は、新しい高層アパートに引っ越しました。隣には、仲の良い友人のYさんが住んでいました。Yさんは独身で、私たちと一緒に楽しい時間を過ごしていました。彼の部屋は、私たちの部屋のすぐ隣で、いつも賑やかな声が聞こえてきます。
ある晩、Yさんが私たちの家に遊びに来た際、彼は不安な表情を浮かべていました。「最近、部屋の外で見知らぬ影を見かけるんだ」と言って、冷や汗をかいていました。彼によると、その影は薄暗い廊下の端に立っていて、じっとこちらを見ているような気配がするとのことでした。私たちは冗談半分で「怖がりすぎだよ」と笑ってしまいました。
しかし、その影が気になったのは私たちも同じでした。その後数日間、私たち夫婦はその影の存在を忘れようとしましたが、Yさんはさらに不安を募らせていました。ある晩、Yさんは「今夜、またあの影を見たら、誰かに助けを求める」と言っていました。
土曜日、Yさんは私たちの家に来る約束をしていましたが、彼は現れませんでした。心配になった私たちは、Yさんの部屋に行くことにしました。ドアをノックしても返事がなく、嫌な予感がしました。隣に住む人に尋ねると、「Yさんはもう引っ越したよ」と言われ、驚愕しました。何が起こったのか全く分かりませんでした。
その日以降、Yさんの姿を見かけることはありませんでした。影のことも忘れかけていましたが、数ヶ月後、私たちの部屋の廊下の壁に、Yさんの名前が書かれた落書きを見つけました。まるで誰かが彼の存在を忘れないようにとのメッセージのようでした。もう一度、あの影が見えるかもしれないと思うと、恐怖が蘇りました。
時は経ち、私たちは高層アパートでの生活に慣れていきました。しかし、冬の夜になると、廊下から聞こえる足音がいつも気になっていました。Yさんが本当に消えてしまったのか、今でも謎のままです。あの影は一体何だったのか。私たちの心の中には、Yさんのことを思い出すたびに、消えた影がいつも付きまとっていました。
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