
中編
幽霊と友達になった話
m 3日前
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う寝るから。もうおどかすのはなしね。じゃ、よろしく。おやすみなさい」
俺は至って真面目だった。真面目に、霊的な何かに向かって懇々としゃべりかけた。
それでも不安だったので、イヤホンで音楽を聴きながら寝ることにした。万が一また物音がしても気にせず済むように。
しかしこの日、もう妙な出来事は起こらなかった。
翌朝。案の定寝坊だった。
遅くても9時には起きて支度をしないとならなかったのに、起きられなかった。
両親は仕事だし弟は学校だし、起こしてくれる家族は誰もいない。
がしかし、9:05にそれは起きたのだ。
ドンドンドンドン!!!
突然激しく部屋のドアが叩かれ、俺は驚いて飛び起きた。
とっさに時計を見ると9時5分! ぎりぎり間に合う!!
俺は大慌てで身支度を済ませ、家を飛び出した。
アイツに違いない。遅刻しそうな俺を見て、起こしてくれた。分かってくれたんだ!
頭がおかしいと思うかもしれないが、俺はそう感じた。
家を出る前振り返り、
「ありがとう。助かったよ。これからもよろしくな!」
と声をかけて出かけた。
あれ以来迷惑な出来事は起きなかった。
ただ、うちに遊びに来ていた友人が、俺の部屋で彼女と携帯電話で話していると、
「さっきから女の声がするけど誰と一緒なの!?」と怒り出したと言っていた。
多分、アイツは女の霊だったんじゃないだろうか。
結局最後までアイツの姿を見ることなく、今ではその家は取り壊され、別の人がその土地に新しい家を建てて住んでいる。
俺は霊と友達になれたのだと、今でも信じている。
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- これ、いいお話ですね〜、お相手は座敷童の様な感じなのかな まぁどちらにしても悪霊とかじゃなくて本当に良かったですね 僕の場合は30過ぎてからようやく収まってきましたが、子供の頃から毎日毎日、殆ど地獄でした 実家が兎に角、集会所にされてしまってるんですよ 僕の祖母にあたる人が世間に怨みを残しての自Oだったんで、多分全部それが、僕に来ちゃった感じですかね 自分が全て祖母の無念を背負って、幸せになる事を捨てるといった契約を交わした途端、それ以来殆どの現象がピタッと収まりましたクロ(ロム専)
- いい話♪たくまん