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同級生⑤(完結編/あかりの気持ちと俺の決意)

「ささやかだけど、お返しがしたくて・・」
と言われてあかりの家に招待され、子供たちとともにあかりの手料理を楽しんだ。
贅沢ではないが心のこもったあかりの手料理は絶品だった。
お酒もご馳走になり、あかりや子供達とずっと夜遅くまで楽しんでいた。
気がついたら夜遅くなっていて、俺はあかりとずっと話していた。
食卓で会話を続ける様子は、まるで夫婦のようだった。
夜遅くなっても、ずっとあかりと話していた。
いつも世話をしてくれることへの感謝の気持ちや、小・中学生の頃の思い出などほろりとするようなことも話していた。
そのあともだんだんといいムードになる俺たち。
あかりとは距離が近くなっていた。
「○○くん、私のこと好き?」
あかりの急な言葉に何て答えるか戸惑う俺。
確かにあかりは30才になった今でも可愛いし素敵な女性だ。
それを聞かれる瞬間までは、その通りあかりや子供達が好きだった。
だが冷静に考えてみると、俺はあかりとその子たちを幸せにできるような器の男ではない。
もっと若ければ「好き!」と正直な気持ちを答えていただろうが、この年になると自分の身の程や限界というのが見えていた。
仮にあかりや子供たちが「俺が新しいパパになること」を望んだとしても、あかりたちの将来を考えると頷くことはできない。
しばらく黙っていると、あかりは
「まぁそんなこと言っても困るだけだよね。でも、いろいろ助けてくれて本当にありがとう!」
・・
あかりとはその後も付き合うこともなく友達としてたまに会う程度で、金銭的な援助をしたり、2人だけで会うことはその後なかった。それでも俺はあの日の夜のことは一生忘れないだろう。
(完)
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