
"常連"という言葉、皆さんはどこをラインとして考えますか?
私は店側の人間がその人をその人だと認識出来るようになった時、初めて"常連"となるのかな、と思っています。
その人の好みは勿論のこと、声で判断出来るようになったり、すれ違った時に認識出来たり、会話が盛り上がったり。
常連って響き、一見耳馴染みが良い言葉に聞こえるかもしれませんが、このお話だけ、こう考えてみてはくれませんか?
知らず知らずの内に何かしらの情報を与えてしまってる可能性があるのだと。
そう思うと少し怖くありませんか?
それは勿論私達、店側の人間も同じことではありますが。
当時の私は20代前半、焼き鳥屋でアルバイトをしながら一人暮らしをしていました。
その店は土地選びも良かったのか、毎日満席になるほどお客さんの入りが良かったことを覚えています。
店がどんどんと繁盛するに伴い、常連になってくださる方々も沢山いました。
メインはカリカリの鳥皮。
1人で20本程食べる方も居たほどです。
抹茶塩で食べればカリカリの食感をそのままに、タレで食べればジューシーさと香ばしさがクセになる一品に。
メインに置いてるからと、数え切れない程の量を毎日仕込んでいたのですが、それでも品切れになる程の人気商品でした。
「アイスを業務用でください」
私がその女性(仮にAさんと呼びます)を認識しだしたのはその言葉がきっかけでした。
何度かご来店くださっていた記憶はあったのですが、特に踏み入った会話もしたことがなく、ただ食事を楽しむお客さん、という印象でした。
強いて言うならその日はやたらとアイスを注文するな、と思ったくらいです。
こう言ってはなんですが、普通のただのアイスなんです。
それを業務用で、なんて変わった注文ですよね。
その日は在庫がなかった為
「こちらに届き次第ご連絡いたします」
と、お伝えして帰っていただきました。
そのアイスが相当お気に召したのだろう、と深くは考えませんでした。
変わった注文をするお客さんもいるもんですね、なんて、店長やオーナーと一瞬話した程度。
それでも私の記憶に強く焼き付くには十分でした。
後日、商品が届き、Aさんに連絡したところ、家が近いからと15分程で取りにいらっしゃいました。
このアイスがとにかく好きで、といった感じにしばらくお話しした覚えがあります。
その日以降も何度もご来店くださり、カウンター越しにお話しをしていた時のことです。
後日談:
- あれが生き霊と言うものなのでしょうか。 私はすぐにAさんの件を店長やオーナーに伝え、アルバイトを辞め、そのアパートを出ました。 あのアパートが、いえ、あの部屋がそもそも良くなかったのかもしれません。 血痕のようなシミや、内見の時には無かった女性物の私物が押し入れの中や靴箱から見つかったり、毎日悪夢にうなされたり。 所謂、事故物件、みたいな、そんな部屋だったのではないかと今になって考えます。 私の住んでいた部屋が事故物件だったとして、そこにいた何かがAさんを生き霊とした可能性も。 まぁ、生き霊ではなく本物だった可能性もありますが。
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