
これは、親戚のAさんから聞いた話。
Aさんがまだ新入社員だった頃、毎日遅くまで残業して家に帰るのは0時前だったそうだ。
「あー、疲れたなぁ」
と独り言を言いながら、ドアを開ける。
靴を脱いだらすぐに脱力してしまう。
風呂にも入らず寝てしまうことも多かったようだ。
その日もいつものように、0時前に家に帰ってきて、すぐにベッドに向かった。
「明日も朝早いんだよなぁ」
そう思いながら、Aさんはすぐに眠りにつこうと目を閉じるすると、脳裏にいろんな女の顔が目に浮かんだそうだ。
目が尋常ではないほど離れている女。
目があるはずの部分が、真っ黒で何もない女。
シュメール人のような顔の女。
口の避けている女。
この世のものではないほど真っ白な顔の女。
高速で画面が切り替わるように、次々と現れては消えていく。
「気持ち悪くて寝れねぇなぁ」
そう思いながら目を開ける。
また、女の顔がある。
青白い顔が無表情で、Aさんを覗き込んでいる。Aさんは再び目を閉じる。
顔がテレビの砂嵐のようにぐちゃぐちゃな女。
頭から血を流している女。
また、入れ替わり立ち代わり女の顔が頭に浮かぶ。Aさんは再び目を開ける。
また、女の顔がある。今度は少し笑っているように見えた。
いつの間にか朝になっていた。
Aさんは昨日の事は幻覚なのではないかと思った。あまりの疲れで見てしまった。幻覚なのではないかと。その会社を辞めて転職し、今は新しい会社に勤めている。
あの時、目をつぶって繰り返しみた女たちの顔はあまり思い出せないが、目を開けたときに見た青白い女の顔は、今でもはっきり思い出せるそうだ。Aさんは今でも思うそうだ。目を開けたときに見た女の顔も幻覚であって欲しいと。
後日談:
後日談はまだありません。
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(0件)
コメントはまだありません。



