本当にあった怖い話

怖い話の投稿サイト。自由に投稿やコメントができます。

長編

迷子

匿名 6日前
怖い 784
怖くない 713
chat_bubble 1
84,988 views
か。 建築関係のリース業をやっていると言っていた。 実は当時は良く分かっていなかった。 その日は休みだから釣りに来た模様。 「先輩、僕たちも行きましょうよ」 「明日な、今からじゃ遅いわ」 サトさんにそのポイントを教えてもらう。 次の日の早朝から家を出た。。 そして、お待ちかねの帰り道。 道に迷う。 先輩が調子に乗って、上流へ上流へと登って行く。 さあ帰ろうと言う時に現在位置が分からなくなった。 先輩の地元とはいえ山奥。 道順など知らないだろう。 もちろん山を甘く見た僕たちがGPSなど持って行っている訳がない。 「ここどこですか?」 「分からん、ヤバイな」 「まあ道路ありますから、まっすぐ行けばどっかに当たりますよ」 「だな」 道路に上がり歩いた。 しかし、相当な時間歩いてもどこにも着かない。 それどころか、看板すら見えない。 段々暗くなってきた。 休憩と称して、ガードレールに腰掛ける。 タバコに火をつけながらふと有名な怪談を思い出す。 「そういえば、オイテケ掘りとかありましたね」 「ああ、なんかの昔話だろ?」 「今の状況それじゃないっすか?」 「荷物になるし、置いてくか」 「オイテケ掘りだけに?」 「オイテケ掘りだけに」 ナイロン製の魚の入った魚篭やえさ箱を道路の脇に置き、釣竿やタモなどの小道具もそこに置いていった。 一応、電話番号と名前と後日取りに来る旨を書いた物を添えて。 オイテケ掘り云々よりもかさばって歩き辛かったのがメインの理由。 持って行かれてもいいやそんな気持ちだったのは内緒だ。 借り物なのに。 それから更に歩いた。 幸いなことに疲れもほとんど感じない。 緩い下り道が続いていたので何も考えずに歩いた。 何とも無計画な行為。 クルマが来たら乗せてもらおうと思っていたのだが、それも叶わず。 三時くらいに道に迷ったのを先輩が認め、今が夜の八時。 五時間以上も道を歩いていることになる。 時速5キロで歩いているとしても、距離にして25キロ。 いくらなんでも看板やクルマの往来のある道路に出てもいいはずだ。 しかも、ここはちゃんと舗装されている道路。 山の中で迷っているのとはわけが違う。 月明かりがあるので周りが分かるくらいの光はあるが、辺りは真っ暗。 街灯はほとんどない。 「先輩。これ、本格的にやばくないっすか?」

この怖い話はどうでしたか?

f X LINE

chat_bubble コメント(1件)

  • 面白怖い・・・
    いずみ
0/500

お客様の端末情報

IP:::ffff:172.30.2.48

端末:Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; compatible; ClaudeBot/1.0; +claudebot@anthropic.com)

※ 不適切な投稿の抑止・対応のために記録される場合があります。

grid_3x3 話題のキーワード

search

サクッと読める短編の怖い話 サクッと読める短編の怖い話

読み込み中...