本当にあった怖い話

怖い話の投稿サイト。自由に投稿やコメントができます。

長編

迷子

匿名 6日前
怖い 784
怖くない 713
chat_bubble 1
84,988 views
落ち窪んだ穴。 長くて白い髪? ボサボサの。 枯れたリュウノヒゲみたいな。 もちろん服は着てない。 骨ばっているというより木の皮みたいな肌。 それが川を埋め尽くすほど大量に。 わさわさと溢れんばかりに。 何だこれ? 何がキレイなんだ? 「なあ、本当にキレイだったか?」 「……いえ、今思い出すと、……気持ち、悪いです」 「まあ神隠しの一種なんだろ。変な所に入り込んじまうんだ。お前のテンションもわけ分からなかったからな」 「すみません。無礼でした」 「だから気にすんなよ。誰でも一時的にちょっと気が狂うもんらしいんだ」 そういえば、あんなに長い間歩いてた割には、二人とも異常に楽観的だった。 先輩の性格なら、自分が遭難の原因だろうと絶対僕に当り散らす。 迷ってから一発も殴られなかった。 何よりいくら下りとはいえ、何時間も歩いていて疲れないわけがない。 休憩にしたって、タバコを吸うぐらいだ。 何より飲み物もないのに、のども渇かなかった。 気が狂う、か。 そういえば先輩優しかったなぁ。 「無事ならいいんだ。あんまり無茶すんな」 サトさんは、時計を見ながら僕たちに言った。 時間が迫ってきているようだ。 「じゃあ最後に一つ」 「おお、何でも聞け」 「何であんなのがヤマメなんですか? 魚ってよりもカカシですよ?」 「ヤマメは漢字で、山 女 って書くんだよ」   ぞくり。背中に汗が線を描いた。

この怖い話はどうでしたか?

f X LINE

chat_bubble コメント(1件)

  • 面白怖い・・・
    いずみ
0/500

お客様の端末情報

IP:::ffff:172.30.2.48

端末:Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; compatible; ClaudeBot/1.0; +claudebot@anthropic.com)

※ 不適切な投稿の抑止・対応のために記録される場合があります。

grid_3x3 話題のキーワード

search

サクッと読める短編の怖い話 サクッと読める短編の怖い話

読み込み中...