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中編

社宅のアパート

匿名 2022年1月3日
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大学卒業後の入社1年目,実家から離れて会社が借り上げたアパートに住んでいた。 働くことが決まった職場は実家からは遠かったので会社が社宅として借りたアパートだったから選ぶことができなかった。 それでもアパートから職場は片道通勤1時間はかかった。 アパートの部屋は1DK畳12畳程の和風な部屋。 職場は夜勤メインだし,寝に帰って来るだけの部屋になるから押し入れしか物を置くスペースがないけど別にいいかなって思った。 ただ,アパートの部屋を挟んだ外の配置が気になった。 アパートの外の配置を簡単に記すとこんな感じで一直線になっていた。 寺→墓地→私のアパートの部屋→神社。 率直に思った。 私の部屋霊道になってるんじゃないか,と。 でもまさかなとか,霊なんて今までみたことないしなと考えてた。 しかし,部屋に引っ越して3ヶ月程経った時にソレを経験した。 先ほど書いたように私は当事夜勤メインの仕事をしていた。 だから,昼間は寝ている。 入社してから慣れない仕事をしていたものだから,身体の痛みで起きた寝ぼけた頭が仕事のせいで痛いんだなと思っていた。 でも,気がついた。 私はうつ伏せで寝る癖があるのだが,痛みが背中だけで一定のリズムがあることに。 そして,その痛みが誰か大勢の人間に踏まれている様な痛みだということに。 気がついて布団の中で位置を確認しながらずれると痛くなくなったことに驚いた。 流石に背中だと痛いし嫌なので,踏んでいると思われる位置に手を置き痛みがあることを確認しながら起き上がると何もいなかった。 確実に大勢の誰かに手を踏まれている感覚と痛みがあるにも関わらず,目の前には誰もいないのだ。 どういうことだと考えながら, まさか本当に霊道だったのかとか, 今昼間なのに霊体験してるのかとか, こんな珍しい機会ないから色々試してみようとか考えていた。 多分,昼間だったから怖さが半減していたのだと今なら思う。 どういう原理でこの不思議現象を体験しているのか検証してみた結果,霊道がある(と思われる)場所に私が寝ていて布団を介して接触(痛)していることが解った。 例えるなら横断歩道に私が布団で寝ている様な感じ。 そして,向こうは私に気がついてないことも解った。 ここで,布団の位置をずらしてまた寝れば良かったのに私は寝ている所を起こされたと腹立たしくなった。 見えない存在とはいえ,見ず知らずの者に踏まれている,しかも自分の部屋でと遅まきながら怒りが沸きだした。 そして,咄嗟に布団の中から踏んでいる何者かの足を掴んでしまったのだ。 踏むのを止めて欲しかったのかもしれない,いい加減痛かったので。 掴んだ時の感想は,本当に足だ! しかも裸足だ。 足首の太さから男性だと一瞬で解った。 と,同時に向こうに私の存在が気づかれたと解った瞬間でもあった。 私の存在を認識した向こうの反応は, 足首を掴まれたのが嫌だったのか, 私が霊道に寝ていることを怒ってなのか 地団駄を踏み始めた。 伝わる痛みもさっきよりも痛く,私はパニックになって布団を被ってしまった。 布団を介して接触しているのだから,布団から出ればよかったのに。 布団を介して伝わる痛みにいい加減耐えられなくなって,気合いを入れて「わあーーーー!!」と大声で叫びながら布団を剥ぐって起き上がると気配が消えた感じがした。 その途端,今自分に起きたことは夢だったんじゃないかって思った。 確かに,痛かったことも何があったのかも事細かに覚えてるけど今叫んで起きただけなのかもしれないって。 でも,そう思った瞬間外を物凄い鳥の大群が鳴きながら飛んでいった音を聞いた。 まるで,何かにびっくりしたかのようなその反応に夢ではなかったことを改めて感じた。 そのアパートには耐久性の問題で引っ越しを余儀なくされるまで住んでいた。 ただ,霊道のあると思われる場所にはもう布団は敷かなかった。

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