
友人のAとキャンプに行った時のこと。
大学2年生のころ、Aという友達がいた。普段は地味で目立たないタイプだけど、実は特異な趣味を持っていて、いつの間にか一緒にいることが多かった。
ある日、Aが冬に山奥でキャンプをしようと言ってきた。彼はアウトドア派ではないのに、どうしたのか聞くと、昔から父親が持っているという秘密の場所があるらしい。
それは、特定の川のそばにある古びた小屋で、冬の間は人がほとんど来ないとのことだった。俺はその話に乗り、早速準備を始めた。
キャンプの日が近づいた12月、俺は必死にバイトして、なんとか冬用の道具を整えた。初めての冬キャンプに心躍らせながら、俺たちは山道を登り、目的地に到着した。
小屋は想像以上に風情があり、周囲は雪に覆われた美しい光景だった。Aの父親からは、暖かい食材が届けられていて、心地よい暖炉の火で温まりながら、初日はそのまま雪遊びを楽しんだ。
しかし、夜が更けてくると、外の静けさが不気味に感じられてきた。Aと一緒にテントで寝ることにした。真夜中、静寂の中で目が覚めると、Aが不安そうにしているのが見えた。
「どうした?」と尋ねると、Aは「外に誰かいる気がする」と言った。そんな馬鹿なと思いながらも、俺は外を確認することにした。外に出ると、雪の上に不自然な足跡が続いていた。
俺たちはその足跡を追うことにした。雪の中を進むと、古びた小屋の裏に小さな洞窟が見つかった。中には、何かが潜んでいる気配がした。恐る恐る中に入ると、洞窟の奥には光が見えた。
進むにつれ、異様な冷気が襲ってきて、俺は背筋が寒くなった。さらに進むと、足元が急に滑り、深い水に足を取られた。焦りが生じ、振り返ろうとした瞬間、誰かに足を引っ張られた感覚がした。
恐れを感じ、急いで洞窟を抜けたが、そこにはAの姿が見当たらなかった。焦りながら洞窟を出ると、外の雪原に立っているAの姿が見えた。
「何があった?」と聞くと、Aは「お前が危ないって、ずっと考えてた。振り返らずに進めって思ってたんだ」と言った。
俺はその時、足を引っ張られた感触を伝えたが、Aは「それはお前を助けるためだったのかも」と言った。俺たちは無事でいられたが、洞窟の中にあったのは、恐ろしい過去の影だったのかもしれないと思った。改めて小屋の方を振り返ると、そこには小さな影が見えた気がした。あの影は、元々ここにいた者なのか?
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