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ドッペルゲンガー+虫
中編

ドッペルゲンガー+虫

匿名 2015年3月2日
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駄文失礼します。 よく聞くのが、もう一人の自分と会ってしまうと、死んでしまうと、いう噂。 これは、少し違うお話。 あなたは、もう一人の自分を見たことがあるだろうか? 当時小学生だった私は、ある夜中に不調を感じました。寝ていたのですが、あまりのだるさに目を覚ますと頭上で蠢く物体がありました。小さいランプをつけてその物体を確認したところ、ゴキブリでした。 本当の虫の報せともとれる内容でした。 虫に対して、異常なほど恐怖心があった私は、震え上がりました。 虫のあまりの嫌いさ故に無意識に察知し、 反応したのだと思いました。しかし、恐怖はそれでは無かったのです。 目を覚ましてから、再び眠りに就くことが出来ず、布団の中で繰返し寝返りを打っては、頭痛と吐き気に襲われ始めたのです。 そのうちに、布団が剥ぎ取られているような、寒さを感じました。 「ふとん返してよ」と叫びました。 実際に音が出ていたかどうかは分かりませんが……。 叫ぶと人影が近づいて来たのです。 しかし、不調だった私には、それに対する恐怖はなく、普通に見つめ合って居ました、。 「お父さんとお母さんを起こすんだよ、これから悲しいことがあるからね、直ぐに電話に出れるようにね、良いね、ちゃんとだよ。」 声は違うのですが、その人の背格好は、当時の私と同じ『私』でした。 声は穏やかで優しい声でした。 それでも、私は両親を起こすことはしませんでした。 ふとんと格闘することどれくらいか、朝漸く落ち着くと、私は母がTVでも観ているであろう、和室を通り台所に行きました。 和室を通る時、母の後ろ姿が見えたので、 「おはよう」と、 声を掛けたのですが、一言も返事が返って来ませんでした。 台所から、リビングに移動すると、台所から、私の姿が見えなくなります。 リビングで座っていると、 「〇〇ちゃんが起きなさい」 と、私の名前を呼ぶ声が聞こえます、 さっきおはよようって言ったはずなのに、聞こえなかったのかなと、「起きてる」と、返事をしました。 ところが、その数分の間に声のやり取りが続きました。 母が階段を上って行く音が聞こえて来ました。 そして、直ぐに下りてくると、 それを待っていたかのように電話がなり、母が出ました、暗い顔でリビングに入って来ました。 私もリビングにいるのに、母は、私には気が付かないのか、一緒に暮らしいた、父と兄に静かに言いました、「おじいちゃんね、昨日亡くなったって」 そして、再び上がって行くと、大きな声で私の名前を呼びました。 返事をしました、が、また届きません。 私は母達が座っていた食卓につき、 声をかけると、「やっと下りてきたね」と、言われ、そこで知りました、もう一人の私が代わりに部屋で返事をし、 本来の私はしばらく見えて無かったことを。 その後、おじいちゃんのお葬式の席で聞いた話ですが、あの私が不調した夜中に、 うちに電話をして下った時に私が出て、 用件をまともに聞かず、切ってしまったということ。 これが私の体験したドッペルゲンガーの話です。 そして、これには虫の報せ何かも含まれています。 まぁ、私のいう虫とは、ゴキブリという 所謂一般に聞く虫の報せとは違い過ぎますが。 ドッペルゲンガーは、また色の無い、影と声のものですが、上手くまとめてられていませんが、つまり、母が会話したという、 もう一人の可能性があるというだけの、 ほぼ日常から逸脱してない、自然に近いものをドッペルゲンガーと名付けただけの ものです。

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