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短編

にいちゃんの坂

匿名 2日前
怖い 35
怖くない 44
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俺が子供の頃の話だから、50年以上前になる。 俺は山に囲まれた町に住んでいた。 俺の町から西の山に続く道には、林に囲まれた昼でも薄暗いカーブの坂道があった。 ここは急な坂の見通しの悪いところだから、前に車で轢かれた子供がいるとか、夜一人で歩いていると何者かに襲われるなどの噂がたっていた。 そんなある日のこと、俺は肝試しのつもりでこの坂道を歩いて登ってみた。 まだ昼の3時頃だったが、林の中は夕方のように薄暗かった。 そして、坂道の途中まできたころ 「・・に・・ちゃん・・!」 謎の声が聞こえてきた。 立ち止まりあたりを見渡しても誰もいないし、何も聞こえない。 俺は空耳かなと思って歩き出すと、 「・・にいちゃん、にいちゃん・・」 確かに聞こえた。 男か女か分からない囁くような声だが、何者かが「にいちゃん」と言っている。 立ち止まるとまた声が止まる。 歩き出すと、また聞こえる。 歩く俺を追いかけるように。 俺が早足になると、謎の声も早くなる。 俺は怖くなって山道を駆け降りて、家に向かった。 「にいちゃん、にいちゃん・・」 という声はずっと追いかけてきた。 そして俺はやっとの思いで家にもどり、両親のいる居間を見ると安心した。 少し落ち着いたころ、玄関の靴を戻しに行くと、靴を持ち上げた瞬間、また聞こえた! 「にいちゃん」 という声が! ・・だが、気づいてしまった。 「にいちゃん」という声は、靴の裏についたチューインガムが地面で擦れて、 ニチャ・・ニチャ・・ と、音がしているだけだった。

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  • 俺、俺、俺、俺
    あー
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