
中編
夢…そして… [ 大厄 2]
えい 2018年2月2日
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夢を見てました。
久しぶりに…あの 花畑。一面 色とりどりの花が咲いている あの場所の夢を…。
風が心地好く吹いていて 髪が風に揺られて…。
ずっと先まで 見渡す限り何処までも 花が咲いている。
寝転んでみる。
子供達の声がする。今日は 石積みは休みなの?
鬼もたまには休みたいのかな?
あ~やっぱり ここは 落ち着く。いつ来ても いい所だわ。 起き上がって歩き出す。
川のほとりで お婆さんが 休んでる。
今日は 誰も来ないみたいだね。私だけか…。
ねぇ 向こう側に 渡してくれませんか?
えっ?今日は 渡す予定は無いのか…。残念 ちょっと行って見たかったな……。
いきなり 突風が吹いて 花畑が消える。
風が吹いた方を見ると あぁ地獄は堕ちる人が居るのね?私?さぁ~まだ行けないと思うけど?
歩いて近付こうとすると 目の前に グニュグニュしたグミの様な壁が出来た。 ほらっ 行けないでしょ?
花 咲かせてね。
こんな 花もない寂しい場所じゃ 向こう側に行く人が可哀相だよ。
柔らかい風が吹く 一面の花畑。
私は ここに居る。
ガチャン ガチャガチャ キーーィ
バタバタバタバタ……。
「人工呼吸器用意してっ‼ あと MRI準備して‼ 」
「点滴用意できましたぁっ 血圧測ります。」
「紫雲さん‼ 紫雲さん‼分かりますかぁ?」
「意識レベル低下してますっ‼」
あぁ~気持ちいい。
グーッと腕を上にあげて 背伸びをする。
時間 忘れる所だよねぇ……ここ。
「MRI 準備出来ましたぁ 」
「よしっじゃあMRI 行くよ?」
「はいっ。」
今度ばかりは 私も……。
子供たちが 走り寄って来る。
ん?なぁに?コレくれるのぉ?ありがとう‼
花の首飾りだね。
上手に出来たね。ありがとう。
ん? 何?
子供たちが向こう側を指差している。
振り向くと……!!!!
「内臓は……?」
「異常は無いようですが……」
「先生っここっ‼ 」
「頭だね…内出血してるね⁉」
「手術室 空いてる?」
「2番が空いてます‼」
「じゃっ緊急手術 !! 」
「患者を2番 手術室に運んで 後 ご家族の方は 何処にいる?」
「待合室にいらっしゃいます。」
しっ師匠~っ‼ あいたかったです‼
お元気そうで(笑)
うちの家訓?っていうか あの掟破ったんですよハハハ……気が付いたら ココに居ました。
「あの……助けてくれた方のご家族の方ですか?すみません‼ 私の不注意で…娘さんに大変な怪我を負わせてしまって……。」
「子供さんは 大丈夫ですか?」
「はいっ娘さんの助け方が良かったみたいで 頭も打って無くて…あの…… 」
「あの子は 大丈夫ですよ。私の孫ですから…。 」
「お子さん 大事無くてなによりです。」
「あの子は 大丈夫です。ちょっと今までのツケがいっぺんに来ただけですから…。」
「本当に すみませんでした。ありがとうございました。」
「今は お子さんに付いていてあげて下さい。」
「はい…ありがとうございます……。」
あれって ある意味怖いですよね?だって 乗り物に乗ってたら 事故を起こしても ほぼ 無傷なのに 乗り物に乗ってないだけで 死ぬって……。
乗り物が身代わりって意味ですよね?
あ~あの子どうしたかなぁ…助かっててくれたらいいなぁ……
確かめに?戻らなきゃダメですよね?
えっ⁉手術中!?
今はやめときます……師匠…何故 私を庇ったんですか?あぁ~そうですよね。そうなんですよね……師匠…ありがとうございました。
お~い 君たち~ こっち来てぇ~
おばちゃん もうすぐ帰らなきゃイケないんだ。
だから コレ 首飾りのお礼。
みんなで仲良く分けてね。バイバイ。早く生まれ変わって 新しい人生歩いてね……。
「手術は終わりました。」
「そうですか…ありがとうございました。」
その後 私の臨死状態が終わり 今に至ります。
大厄の続きです。
子供が横断歩道を渡りだしてしまって 咄嗟に 飛び出してました…ギリギリで 避けたから 自分の頭 カバーするの忘れてました。
後で( 目覚めた時 )鬼の様な 一族の顔が怖かったですが……良いことをしたのだからと お咎め無しでした。
後日談:
- まだ 長く 大厄は続きます。小さいものじゃなく 大きい出来事だけを投稿して行きますね。 もういいって方が居たら止めますが…。
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