
古びた公園には、かつての名残を留めた彫像が立っていた。
中学に上がった頃、僕はその彫像の前で友人と待ち合わせをしていた。特に気味が悪いとは思わず、ただの石像として受け入れていた。
しかし、ある冬の寒い朝、友人の一人が僕に言った。「最近、あの彫像の目が動いている気がする」
その言葉に、初めて恐怖を感じた。中学に上がると、周囲の友人たちの中で、微妙に疎外感を感じるようになった。その日の待ち合わせでも、皆が楽しそうに会話をしている中、僕は一人だけ孤立しているように感じた。
帰り道、僕は友人たちの笑い声が遠ざかっていくのを感じながら、彫像に目を向けた。すると、またしても目が動いたように見えた。気のせいだとは思ったが、心のどこかで不安が募っていた。
次の日、僕はその彫像の前で待つことができなかった。友人たちに無視されることが怖くて、別の道を選んだ。すると、彫像の前で何かが起こった。友人たちが集まり、僕がいないことを話していた。「あいつ、また逃げたのか」と、冷やかす声が聞こえた。
その日、僕はさらに孤独を感じていた。帰宅した後、母にそのことを話すと、「そんなことで学校を休むなんて、情けない」と言われた。僕はその言葉に傷つき、さらに心が重くなった。
冬のある朝、また友人たちと待ち合わせの時間が来た。心の中で逃げたい思いが強まるが、足が動かない。彫像の前でうずくまりながら、誰にも理解されない孤独感に押しつぶされそうになっていた。
その時、友人の一人が近づいてきて、「お前、どうした?」と声をかけてきた。驚くことに、瞬間的に身体が軽くなり、立ち上がることができた。心の中で逃げる勇気を持たせてくれたように思えた。
結局、その日は学校に行くことができた。そして、友人たちが僕を無視することはなくなった。彼らは、僕が彫像の前で立ちすくんでいたことを気にかけていたのだと後から知った。
もしあの時、彫像の前から逃げ出していたら、友人たちとの距離は縮まらなかったかもしれない。あの日、彫像が僕を見逃さずに待っていてくれたのかもしれない。
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