
長編
集落
しずく 9時間前
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し先の山の中だったはず」と小さく答えた
「そこへ行くにはこの集落の中通らんと行けんのか?」
「・・・・うん」
50メートル先では数人の住民が俺達の事をじっと見ている
恐ろしかったが、友達も心配だ
俺達は腹を決め、怪しまれない程度の速度で自転車を走らせる
なるべく視線をあわせないよう進んでいく
少し進んでいくと、数人の老人が地べたに横になっていた
自転車で進む俺達に気がつくと、上体をむくっと起こして、俺達の事を見ている
見ない振りをしながら先へ進む
集落を抜けた辺りで、弘樹の自転車が急に止まった
そして転がり落ちるように道の端へ走りだした
「おい、弘樹どうしたんか!?何してるん!?」
声をかけると弘樹は急に道の端でげーげーと嘔吐した
「大丈夫か??具合が悪くなったんか??」背中をさすりながら声をかける
すると弘樹が
「寅・・・あそこ・・」
弘樹が涙目で指を差す
弘樹の指差した場所には、たくさんの頭のない鶏が木に吊るされていた
食べる為に血抜きをしているのか、地面には真っ赤な血の水溜りが出来ていた
それを見た俺も思わず嘔吐してしまった
慌ててその場を離れ、少し休憩しようと
山に入り人目につかない木陰に自転車を隠し腰を下ろした
「弘樹よぉ・・廃屋がここにあったとしてもよ、雄二の奴一人でこんな場所これるかな?」と言うと
弘樹は少し俯き、小さな声で
「これるよ」と言った
「う~ん、俺なら絶対無理やな。うん、無理だ」
「寅よぉ、お前、知らんのか?」不意に弘樹が言う
「ん?何を?」そう聞き返した時だった
数人の男が集落のあった方向から山へ入ってくるのが見えた
「やばい、寅、隠れよう!」
俺達は木陰に身を低くし、様子を伺った
大きなズタ袋を老人が数人で担ぎ、山を上がっていく
老人達はニヤニヤしながら俺達にはわからない言葉で会話している
「あいつらなんて言ってるんだ??」
「それより寅、あいつら廃屋の方へ行っとるかも・・・」
仕方なく俺達はびくびくしつつも
老人達と距離をとって後をつけた
しばらく進むとバラック小屋のような建物が見えてきた
「寅、あれが例の廃屋だよ」弘樹が言う
「そういえばずっと気になっとったんやけどさ
弘樹はなんでここ知ってるん?」俺がそう聞くと
「ん?ああ、お前とは六年になってから仲良うなったよな
俺
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- 人種差別ネタは興醒めうお
- 見た事ないわ まあ田舎の中でもかなりズバ抜けた場所って感じはするが真実を知る者
- 福岡の犬鳴き村の事かな?タツ
- 聞いた事あるホラー
- 朝鮮部落のこと?たんす
- あの中に入れば生きては帰れない村ですか。全国各地に散らばってるんですよね?恐ろしいほど知ってます。体験談も恐ろしいほど見てきました。貴重な体験ありがとうございます。ぼんばー50
- 四国地方の部落でしょうか?キノピオ