
中編
餌やり
つなか 2日前
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つい先日のこと。
『総武線、現在信号確認のため列車に大幅な遅れが生じており、運転を見合わせております。大変ご迷惑をおかけしております』
チッ あと一駅なのに…
仕方ない。京成線で帰るか
普段は使わない京成線ホームのベンチに重い腰を下ろし、私は電車を待っていた。
10分後。電車が到着し乗り込むと、夜も遅かったからか、人はちらほらしか乗っていない。
ドアから1番近い席に座りスマホに目をやると、残り1%。そして画面はたちまち漆黒に包まれた。
ま、一駅だし。
電車が走り始めて2、3分が過ぎようとした時くらいだったろうか。右前の優先席に座っている老女が、薄気味悪い笑顔でこちらを見ているのに気づいた。
きもちわる…なんて思ってたら、電車がゆっくりと速度を下げ始めた。
ドアが開き、外へ出ると少し肌寒い。パラパラと小雨も降っていた。
改札を出る前にトイレに寄り用を足した後、スタスタと家に向かって歩き始めた。
この駅から家までは歩いて20分ほど。人気のない道だが仕方なく家に向かって歩いていると、
ジャリッ。
何かを踏んでしまった。
ふと足元を見ると、白米らしき物がドサっと落ちていた。
カラスなんかがゴミでも荒らしたんだろう。
そうとしか思わず歩いていると、また道にだいたい同じ量の米が落ちていた。
よく見ると道路の先に、まるで道しるべのように米が点々と続いている。
米は私の家の方まで続いていたが、途中、神社がある道の方に逸れてしまっていた。
このまま家に帰ってすることもないし。
どこまで続いてるのか、ちょっと見てみるか。
この日はなぜか、好奇心が家に帰って休みたいという気持ちに勝っていた。
しばらく米を辿っていると、案の定近所の神社へと続いていた。境内への階段にも、4段ごとに米が落ちており、それは鳥居を超えた先の開けた所で終わっていた。
これでおしまいかよ!つまんねえの!
私は山状に盛られた米を勢いよく蹴っ飛ばした。
カコン!!!!
突然の物音に心臓が止まりそうになり、物音がした方を見ると、電車で見た老女が、境内の側の街頭に照らされていた。
足元には寿司桶?のようなものが転がっていた。
老女の表情は先ほどとは違い、真顔だった。
すぐに米を置いていたのはこの老女だと分かった。
私は怖くなって、来た道を戻ろうとした時、後ろで悲鳴にも近い怒鳴り声が聞こえた。
何を言ってるのかは聞こ
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- 凄く奥が深くて面白いと思いました!うんこだなのうた