
高校生の頃、友人に誘われて廃病院で肝試しをすることになった。そこは「霊が現れる」と噂されている場所で、怖いもの見たさの友人たちにとっては絶好のスポットだった。私もその一人で、少し興奮しながらも緊張していた。
約束の深夜0時、廃病院の前に友人のCとDが車でやってきた。彼らは私を乗せると、病院の駐車場に入った。月明かりの下、廃墟のように見える病院が不気味に立ちはだかる。懐中電灯を持って、まずは中に入ることにした。そこで、私は一瞬、背筋が凍った。
「おい、こっくりさんやろうぜ!」と、Cが提案した。私たちは小さな待合室に座り込み、懐中電灯の光を頼りにコックリさんを始めた。暗闇の中、懐中電灯の明かりが揺れる。すると、どこからともなくかすかな声が聞こえてきた。
「こっくりさん、こっくりさん、おいでください」
その声は高く、女性の声だった。まるで耳元で囁かれているかのように、私たちは凍りついた。恐怖で動けずにいると、病院の奥から物音が響いた。ドンドン!と壁を叩く音が、次第に私たちのいる場所に近づいてくる。
「今の、聞こえた?」
Dが震えた声で尋ねる。私たちは目を見合わせ、もう一度声を聞こうとしたが、あまりの恐怖で動けなかった。懐中電灯の明かりも、急に消えてしまった。周囲は完全な闇に包まれ、心臓の音だけが響く。
その時、私は無意識のうちにスマホを取り出し、友人にメッセージを送った。「助けて、今ここにいる」と。だが、どうしても送信できなかった。恐怖が私を捉えて、涙が溢れ出てきた。
しばらくして、意識が朦朧とし、私はそのまま気を失った。
ーー
「おい、どうした?」
友人のCの声で目が覚めた。私はレジの前に立っていた。全てが夢だと思いたかったが、強烈な不安感が残っていた。
「何があったんだ?」とCが尋ねる。
「いや、こっくりさんやってたら、変な声が聞こえて…」
「何の話だよ、そんなことしてないだろ?」
「え?送ったじゃん、助けてって」
「全然記憶にない」とDが言った。
私たちは結局、何も解決できずにその場を後にした。廃病院の噂は今でも続いていて、後日、CとDはその話を友人たちにしていたが、私はそのことを一切話すことができなかった。あの日の恐怖が、今でも心に残っている。
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