
私がまだ若かった頃、冬の寒い夜にバスに乗るつもりで町を出発した。ところが、思ったとおりにバスは来ず、いつの間にか暗くなっていた。財布には小銭が数枚しかなく、途方に暮れていた。そんな時、遠くから一台の車が近づいてきた。運転していたのは中年の男性で、温かい笑顔を浮かべていた。
『山里の方に行くんだけど、よかったら乗るかい?』と彼は言った。私は彼の親切に甘えることにした。車が進むにつれて、周囲は山々に囲まれた静かな景色に変わっていった。男性は無邪気に話しかけてくれ、私は安心感を覚えた。
やがて、車は山の麓に到着した。男性は『ここから少し歩くけど、構わないかい?』と聞き、私は頷いた。山道を登り始めると、彼は全く息切れせず、どんどん先へ進んでいく。私が疲れて立ち止まると、彼は振り返り、にやりと笑った。
一時間ほど歩くと、薄暗い集落にたどり着いた。男性は自分の家に招いてくれ、そこで他の数人の男たちと合流した。彼らは酒を酌み交わしながら、私に旅の話をさせた。私が少し退屈していた頃、一人の男が村の奇妙な風習について語り始めた。
その内容は、子供たちが成人を迎える儀式があり、12歳の男の子は夜に特別なお社に集められるというものだった。選ばれた子供たちは、村の奥の山へと案内され、そこで特別な儀式に参加するのだという。
『その儀式では、神様に選ばれた子供たちが特別な食事をされるんじゃ。』男が言うと、周囲は盛り上がった。しかし、彼が続けて言った言葉で、私の心は冷たくなった。
『そう、神様に捧げられるんじゃ。』私はその言葉の意味を理解できず、思わず尋ねた。すると男は、神様がやってくると、子供たちがその神様に捧げられる様子を語り始めた。その内容は、想像を絶するもので、耳を疑った。
神様は暗闇から現れ、子供たちを一人ずつ選び、彼らは恐怖と興奮の中でその神に引き寄せられるという。私の頭の中には、冷たい汗が流れ落ちた。男たちはその話を笑いながら続けたが、私にはそれがただの冗談に思えなかった。
その晩、私は彼らの家に泊まることになった。深夜、夢の中で目が覚めると、部屋の戸を叩く音がした。恐怖に駆られながら、私は戸を開けた。そこには、白い装束をまとった人影が立っていた。背は高く、顔は見えなかったが、そこに立つだけで異様な気配を放っていた。
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