
長編
あの日見たモノ
匿名 3日前
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りに戻っていました。自分とAはビビりだと思われたくないため、乗り気ではありませんが渋々と承諾して2階の階段へとCの後に続いて足を掛けます。階段を一段一段と上がるにつれて、音は徐々に大きくなっていきます、すると右側に酷く錆び付いたスライド式の扉が見えてきました。
C「開けてみるか、どうせ鼠だろしな」
そう言って扉を勢いよく開けてしばらく中を見ていたCは糸が張り詰めたかのように目を大きく見開いて固まっていました
自分「おい、何があるんだよ?」
自分も顔を覗かせてみると、そこは真っ暗で奥行きのある構造の部屋になっており、吐瀉物のような匂いがたちこめていました。僕は顔を歪めながらも何とか部屋の様子を伺います。すると、視界の奥側の方で何やら闇の中で蠢めいてる物を感じられます。ゆっくりと震える手で滑り落としそうな懐中電灯でそれを照らしてみると…四つん這いになって、必死に床を引っ掻いている全身の皮膚が焼けただれた人間のようなモノがいました。そいつは急に引っ掻くのをやめると、首だけをぐるんと曲げてこちらを凝視してきたんですね。そいつと目が合ったと思ったとき、本来目がある所がただの空洞のようになっており、全身が固まったかのような感覚に陥りました。自分の中では狂ったように叫んでるつもりなのですが、声が出ず、「うぐぁ…かぁ…」という漏れた息だけが暗い虚空へと消えていく。そいつは鼻のない焼けただれた顔でニタァと笑いながらゆっくりと立ってこちらへ向かって歩いてきます。まずい…早く逃げなければ…そう思うのですが、恐怖からか、足に重りがついているかのように動けません。その時、僕ら2人のただならぬ様相と近づいてくるヒタ…ヒタ…という足音から只ならぬ事態を察知したAが
「おい!逃げろぉぉぉ!」
と叫び急に身が軽くなって僕達は一目散に出口へと走り出しました。その後のことは必死すぎてあまりよく覚えていませんが、車に飛び乗って廃屋を後にしたのは確かです。その日は一人で過ごすのが怖くなり、最寄りのAの家で3人震えながら夜明けを待ちました。
次の日、Bにこのことを話すと
B「お前らソレを見たのか…!?はぁ…いいか、落ち着いて聞け、ソレを見たやつは5日以内におかしくなって死ぬ。先輩から聞いたんだ…過去にもお前らと同じように見た人がいて、その人は何日かしてからおかしくなったようにブツブツ言い始めて、5日目の夜には病院で息絶えたそうだ…死因が分か
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