
長編
出土した災厄
しもやん 3日前
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南京大虐殺はいまもって異論の多い史実である。
中国は日中戦争当時、日本軍が蒋介石を追って占領した南京において、住民30万人を殺戮したと主張している。これは兵士ではなく非戦闘員の住民がそれだけ殺されたという趣旨のようである。
いくら日本帝国陸軍が世界でも類を見ないほど軍紀の整った軍隊であったとはいえ、まったく略奪が行われなかったということにはならない。一方的な殺人や強姦は残念ながらあっただろう。だがさすがに30万人殺戮というのは無理がある。以下にいくつか列挙してみよう。
1、南京市の人口
当時の南京市の人口は、おおむね30万人前後であった。すると日本軍は南京城内をくまなく捜索し、老若男女の区別くなく徹底的に殺して回ったことになる。これはいくらなんでも不可能であろう。広島と長崎を襲った原爆ですら数万人単位の死者数にとどまるのである。それをはるかに上回る人数を人力で、それも占領後たったの1~2週間で完遂するというのは現実味がない。
お笑い種なのはある少尉2人による100人斬り達成という眉唾な記録である。2人は中国人をどちらが先に100人切り殺せるかを競って南京市を奔走し、片っぱしから軍刀で民間人を殺害していったという。上述したように日本軍は当時、世界でも有数の規律に厳しい軍隊であった。そんなまねを少尉風情が独断で始めたとしたら、即座に上官の知るところとなり、徹底的な譴責を受けたであろう。
2、南京住民からの歓迎
南京陥落後、日本軍は住民から熱烈な歓迎を受けている。写真でも証拠が残っており、兵士に駆け寄る子どもが写っているものもある。いくつかプロパガンダ用の宣伝写真が混じっていたとしても、これらの写真を見る限り強制された演技のようには思われない。
日記にもある通り、中国軍は退却した先々で略奪を行っている。南京でも当然それはあっただろう。そうであるならば、住民が〈兵匪〉と化した中国軍を追い払ってくれた日本軍を歓迎したとして、なんらの不思議もない。占領地の住民がゲリラ戦法で反撃してきたのなら話はべつだが、友好的に接してくる住民を一方的に殺戮する合理的な理由はない。せっかく現地住民の信頼を得て統治がやりやすくなっているのに、なぜそれを台なしにするようなまねをしなければならないのか?
3、便衣兵の存在
ハーグ条約では便衣兵(=民間人に扮した兵士)の運用を固く禁じていたが、中国
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chat_bubble コメント(5件)
- こわいブースター
- 小説にして商業出版できるくらいレベル高い。歴史に絡めた、圧倒的にリアリティある話は凄いの一言です。匿名
- レベル高いけど、分かりやすかった。高レベル投稿を期待します。防空頭巾
- 史実に絡んだ怖い話、ちょっとレベルが高いですね。日記の空白期間、何が起こっていたのか気にはなります。もあ30年以上前に他界した私の祖父も満州や華南などの戦地に赴いていて、その当時の話を子供ながらに興味深く聞いたものですが、当時の自分に歴史的な知識と見識がもっとあればいろいろ聞けたのにな、と今更ながら残念に思っています。あ
- このお話、はっきり言って怖いのか何なのか わからないんですが。解説が多いです。 もっと分かりやすく書いてくださいね。しゆか