
大学での冬休み、友人とホラー映画を見た帰り道、私たちは不気味な廃墟に訪れることにしました。その廃墟は、山の奥深くにある老朽化した精神病院で、地元では有名な心霊スポットでした。
時計の針が深夜2時を指す頃、私たちはタクシーを降り、静寂な山道を歩きました。廃墟に近づくにつれ、寒さと恐怖が体を包み込んでいきました。
「本当に行くの?」と不安を隠しつつ呟く私に、友人は「大丈夫だって、面白いことがあれば話のネタになるし」と笑い飛ばしました。
廃墟の前に立つと、そこには異様な雰囲気が漂っていました。壁はひび割れ、窓は壊れ、まるで何かが私たちを拒んでいるかのようです。恐怖心を振り払い、私たちは中に入りました。
中は暗く、ひんやりとした空気が漂っていました。友人と共に探索を始めましたが、何も起こらず拍子抜けしていました。すると、ふと目に入ったのは、広い病室の中の不自然な壁の穴でした。直径5センチほどのその穴は、まるで誰かが意図的に開けたかのように綺麗でした。
「覗いてみよう」と言うと、友人は少し躊躇いましたが、結局私の後に続くことに。穴の向こうには隣の病室が見えましたが、何故こんなところに穴があるのか疑問が浮かびました。すると、急に友人が「離れろ!」と叫びました。
驚いて後ろに下がった瞬間、穴から何かが飛び出してきました。それは尖った金属の棒で、私たちを狙うかのように暴れました。恐怖に駆られ、友人と私は出口を目指して全速力で逃げ出しました。
翌日、私は友人から聞いた話を思い出しました。あの時、友人は隣の病室で扉の開く音を聞いたと言います。そして、私が尻もちをついた瞬間、隣から聞こえた声が今でも耳に残っています。「よく避けられたな」という冷ややかな声。
あの廃墟には、私たち以外の誰かがいたのかもしれません。そして、その者が私たちを試すように待ち構えていたのかもしれないのです。
後日談:
後日談はまだありません。
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(0件)
コメントはまだありません。

