
「大学の合宿で、古い図書館に泊まったとき、夜中に金縛りに遭ってしまったんです。すると、休憩室に飾ってある肖像画の女性と目が合って…」
これは、大学生の亮が語る体験談である。彼と友人たちは、古い図書館に宿泊することになった。静寂に包まれたその場所は、古本や資料に囲まれた落ち着いた雰囲気で、皆は楽しんでいた。しかし、図書館の一角にかかっている古い肖像画が、亮の心をざわつかせる。
「なんでこんなところに?」
その肖像画には、厳しい表情をした女性が描かれている。亮は思わず、他の部屋を覗いてみたが、どこも同じような造りで安堵した。
夜が更けて、彼は友人たちと過ごした後、疲れてすぐに眠りに落ちた。しかし、夜中に目が覚める。何か不安な感覚が胸を締め付ける。目を開けると、周囲は暗く、友人たちの静かな寝息が聞こえた。視線を下に移すと、あの不気味な肖像画が目に入る。
その瞬間、彼は恐怖を感じた。肖像画の女性がこちらを見ているような気がして、目が合った瞬間に金縛りにあってしまった。体が動かず、逃げ出すこともできない。彼はただ、目を閉じて時間が過ぎることを願うしかなかった。
気がつくと、朝になっていた。恐怖を友人たちに話すと、彼らは一様に驚き、信じるかどうか微妙な反応を示した。その中で、同じ部屋で寝ていた友人が言った。
「実は俺も金縛りにあったんだ…」
それを聞いた亮は、少し安心した。外出の際、再度肖像画を見に行くと、その女性は横を向いていた。
『そういえば、昨日は正面を向いていたのに…』
彼は不安を感じ、再び夜を過ごすことをためらった。結局、部屋を移動したいと申し出たが、受け入れられなかった。
この体験は、古い図書館で起きた出来事だった。彼は今もあの肖像画の女性が、何を見ていたのかを考え続けている。
約10年前、古い図書館での出来事。彼は未だにその夜を忘れられずにいる。
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