
どの図書館にも、秘密のひとつやふたつはあります。私が通っていた高校の図書館にも、そんな秘密がありました。私たちの学校は古い建物で、特に図書館はまるで時が止まっているかのような雰囲気を醸し出していました。
その図書館の七不思議の一つが「夜中に特定の本を3回読んではいけない」というものでした。私たちの間で語り草になっていたその本は、古びた装丁の分厚い辞典でした。
その本を夜中に開いて何度も読み返そうとすると、必ず誰かが声をかけてくる、あるいは突然の音が響いてくるというのです。最初の二回は問題なく読めるのですが、三回目に入ると必ず何かが邪魔をする、というのがその謎の内容でした。
私たちの中には好奇心からその本を試そうとした者もいました。しかし、実際に試みた友人の一人が言うには、最初は静かに読めていたのに、三回目のページをめくる瞬間、突然図書館の電気がちらつき、背後から誰かが呼ぶ声が聞こえたと言います。彼は慌てて本を閉じて逃げ出してしまいました。
この噂は、高校生の間でのみ広まり、中学生が同じ本を読んでも何も起こらないのだそうです。高校に入った途端、何かが変わるのか、それともただの噂なのか、誰もが疑問を抱いていました。
私自身も興味はありましたが、試そうとは思いませんでした。何かが起こるかもしれないという恐怖心と、実際にその本を手に取る勇気が出なかったのです。図書館の薄暗い隅で待ち受ける不気味な気配が、私をその本から遠ざけ続けました。結局、あの本には触れずに卒業を迎えたのですが、今でもその図書館のことを思い出すと、ぞっとするのです。特に冬の夜、静まり返った図書館の中で、誰かが待っているような気配を感じた時には。
果たして、あの本には本当に何かが宿っているのか、ただの迷信なのか、今となっては誰にもわかりません。図書館の七不思議は、今も私の心の中で生き続けているのです。
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