
先週の金曜日、かつて賑わっていた遊園地に足を運んだ時の話です。
私の地元は長い間、廃墟と化したこの遊園地がある地域です。数年前、経営難で閉鎖され、今では荒れ果てた遊具や朽ちた建物が点在しています。
その日は特に寒く、冬の夕方に差し掛かっていました。友人と遊園地に行く予定だったのですが、急用で来られなくなったため、私は一人で訪れました。
18時過ぎに遊園地に着くと、周囲には誰もいませんでした。かつては多くの子供たちの笑い声が響いていた場所も、今はただ静寂に包まれています。たまに風が吹くと、廃れた遊具が軋む音が聞こえるだけです。
私は懐かしさに浸りながら、少しずつ園内を歩き回りました。あまりにも静かで、何か不気味なものを感じていましたが、特に気にせず進んでいました。時折、遠くから車の音が聞こえてきて、その都度ほっとしました。
しばらくすると、ふと甘い香水の匂いが漂ってきました。周囲には誰もいないのに、まるで誰かが自分の近くにいるかのような錯覚を覚えました。そんな匂いは、以前友人が使っていた香水と似ていました。私はその香りに惹かれるように、近くの観覧車の方へと歩き出しました。
観覧車の下に差し掛かると、突然目の前で何かが動きました。驚いて振り返ると、何もいない。だが、香水の匂いは強くなっていました。恐怖が胸を締め付けます。すぐにその場を離れようとした時、さらに強く香りが漂い、背後に何かいるような感覚がして振り返りました。
しかし、後ろには誰もいない。ただ空気が重く、香りだけが強く残っています。心臓が早鐘のように鳴り、背筋が凍る思いでした。急いでその場を離れ、駐車場へと戻ることにしました。
車に乗り込み、エンジンをかけると、またあの香水の匂いが漂ってきました。まるで、私を見守っているかのように。帰宅してからも、夜になるとその香りが漂ってきて、胸に不安が広がります。あの日、観覧車の下で何かに触れてしまったのかもしれません。
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