
高校時代の冬、友人たちと一緒に古びたビルに忍び込むことになった。 そのビルは、かつてアートギャラリーとして使われていたが、今は使われていないせいで、薄暗く、ひんやりとした空気が漂っていた。
私たちはそのビルを探検することにした。階段を上がり、廊下を進んでいくと、壁にはかつての展覧会の名残として、古い絵画が数点飾られていた。しかし、その絵画はどれも不気味で、目がこちらを見つめているように感じた。
「おい、あれ見てみろよ」と一人の友人が指をさした先に、真っ白なドレスを着た少女の絵があった。その絵の中の少女は、どこか生きているかのように感じられ、私たちは一瞬背筋が寒くなった。しかし、笑いを交えながらその場を和ませた。
その時、突然、廊下の奥から微かな子供の声が聞こえた。「遊ぼうよ…」その声は、私たちの耳にはっきりと届いた。友人たちは不安そうに顔を見合わせ、私は心臓がドキドキし始めた。
「誰かいるのか?」と声をかけるが、返事はない。私たちは恐る恐る声の方向に向かって歩き出した。すると、先ほどの絵の前に戻ってしまった。絵の少女は、まるで私たちを待っていたかのように微笑んでいるように見えた。
「もう帰ろうよ」と言い出す友人もいたが、なぜか私はその場に留まった。すると、ふと目の前の絵が揺れ始め、まるで少女が絵から出てくるように見えた。
「おい、やめろよ…」と、誰もが恐怖を感じ始めた時、突然、目の前で白い影が現れ、私たちの周りを漂い始めた。友人たちは悲鳴を上げ、全力で逃げ出した。私はその場に立ち尽くし、影が私の目の前で止まった。その瞬間、耳元で「遊ぼうよ…」と再び声が響いた。
気づくと、私はビルの外に出ており、友人たちが心配そうに私を見ていた。全員が無事だったが、あの影のことを誰も口にしなかった。後日、友人の一人がそのビルに近づくことを怖がるようになり、何があったのかを知りたがる私を避けるようになった。
あの日、私たちが見た白い影は、絵の中の少女と何か関係があるのだろうか…。
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