
ある日、私は廃校の裏で黒い霧を見つけた。
その日は寒い冬の昼で、まるで誰も寄り付かない場所だった。
私は友達と肝試しをしようと、興味本位でその廃校に足を運んだ。
友達の中には、特に親しいわけではないが、いつも一緒にいるBという女の子がいた。
廃校の周囲は静まり返り、どこか不気味な雰囲気が漂っていた。私はその時、何かに引き寄せられるように霧の方へ近づいていった。
「ねぇ、あれ見て!」
Bが指を指しながら言った。
私も目を凝らすと、黒い霧が人の形をなしていることに気づいた。
「まさか、幽霊?」
私は少し笑いながら言ったが、心の奥に不安が広がった。
その霧はまるで誰かを追いかけるように、私たちの周りを漂っていた。
次の日、私が一人で廃校の近くを通りかかると、またあの黒い霧が見えた。
「どうしてまたここにいるの?」
私は思わず呟いた。霧は静かに私の方に近づいてくるように感じた。
それから数日後、Bが学校に来なくなった。彼女の家に行っても、誰一人として返事をしない。
「何が起きたの?」私は心配で仕方なくなった。
友達から聞いた話によると、彼女はその廃校での肝試しの後、精神的に不安定になり、急に姿を消したらしい。
私は自分の見たものが、あの黒い霧によるものだと確信した。
ある日の授業中、何気なく窓の外を見ていた私は、校庭に集まる黒い霧の群れを発見した。そこにはBの姿があった。
彼女の顔は暗い影に包まれ、怨念が渦巻いているようだった。
「どうしてこんなところに…」
私は恐怖で凍りついた。彼女が目を向けてきた気がして、心臓が高鳴った。
その瞬間、霧が私の方に向かって伸びてくるのを感じた。
私は一瞬目を閉じた。
「お願い、来ないで!」
心の中で叫びながら、目を開けると霧は消えていた。
その後、私は何度も廃校の近くを通ったが、黒い霧は二度と姿を現さなかった。
しかし、私の心の中には、あの霧の冷たい感触が残っていた。
進級しても、私は未だにBがどうなったのか気になって仕方なかった。廃校の噂を耳にするたび、その影が私に近づいてくるような気がしてならなかった。
ある日、夢の中で、私はあの黒い霧に包まれたBに出会った。彼女は恨めしそうに私を見つめ、何かを訴えかけていた。
目が覚めたとき、私は恐ろしいことに気づいた。霧に取り込まれたのは彼女だけではなく、私もその一部になってしまったのだと。
後日談:
後日談はまだありません。
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(0件)
コメントはまだありません。


