
中編
曾祖父のお茶目な初登場
けいすけ 2日前
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これは母方曾祖父と幼い頃の私達兄妹が体験した不思議な夜の出来事のお話です。
毎年お盆には母の実家近くの公民館で盆踊りが開催されています。
叔父をふくめた青年団のおじちゃんやお兄さん方が出店を出したりして賑やかになります。
因みに、叔父が作る焼きそばと焼き鳥の美味しさは七夕祭りだとかの屋台の味よりはるかに美味しくて優しい味がします。
中学生以下の私達兄妹の胃袋なんて…虜になるには一瞬でした。
「叔父ちゃんの焼き鳥と焼きそばは一番美味しいね」
…私達兄妹の言葉に満面の笑みの叔父と周りのお兄さんやおじちゃんも笑顔になってくれました。
「そうかい。嬉しいね。沢山あるからいっぱい食べな。叔父ちゃんの奢りだ。」
叔父の優しい笑顔は今でも覚えています。
そんな楽しく優しい時間は過ぎましたが…問題発生。
一つ下の弟をおいてけぼりに父と祖母と一つ上の兄が帰宅した。
一緒に帰ろうとした弟のギャン泣きがスタート。
「泣くな。」
「今晩はお母さん達と泊まって行きなさい。あんたは泊まって行くのが初めてだからばあちゃんは嬉しいよ。」
「おいてけぼりをくらい泣くとか…まだまだ子供だね。可愛い奴。」
一番上の兄と母方祖母と従姉に頭を撫でられながら宥められ一応泣き止んだ弟。
まだべそかき面だが…。
「只今…って、K (べそかき弟)どうした?さては父ちゃんに置いてかれたか(笑)そんなに泣くな。どれ、叔父ちゃんとアイス買いに行くか。」
…アイスにつられ元気になる弟。
叔父はアイスを買って来たあとまた公民館へ片付けに戻る 。
私達は仏壇横の広間に布団を敷き寝る。
それぞれ布団を敷きいざ夢の中へ…。
しかし、そこで面白い事が起きました。
天井近くにある扇風機を誰が止めに行くか相談していると…登場したのは叔父。
「おっ、皆お利口に布団さ寝ているな。アイス食べたあとの歯磨きもちゃんとして偉いぞ。今日はK 君もお泊まりだね。待ってたよ。さ、今日は遅いからもう寝なさい。扇風機は見といてやるから。風邪引くからお腹出して寝ちゃ駄目だよ。」
ひょっこり顔を出しながら、優しく微笑み扇風機を止めてくれた。
私達兄妹は返事を返すと寝た。
…しかし。
私はあることに気がついた。
叔父ちゃん…椅子も無くてどうやって天井に吊り下げてある扇風機を止めたのかな?
って…あれ?
叔父ちゃん…浮いてなかった?
そもそも叔父ちゃんいつの間に帰って来たの?
…脳内に謎を浮かべる私の
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