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長編

不思議な夢

つなか 2日前
怖い 243
怖くない 205
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中の風景が残っている。しかし夢は夢だ。支度をしている間にどんどん薄れていき、私と家族は病院へと向かった。 病院の入り口に着くと、太陽の光が沈む前に最後の輝きを見せていた。綺麗なオレンジの空が、病院の窓を赤く染めている。ロビーには順番を待っているのか、高齢者たちがちらほら長椅子に腰掛けていた。受付で名前を書いた後、受付横のエレベーターへと向かった。 母、父、私の順でエレベーターに乗り込んだ時、私が乗った瞬間重量オーバーのブザーが鳴った。 おかしいな、と困惑する私たち。 このエレベーターは10人まで乗れるはずなのに、なぜか私が乗った瞬間、ブザーが鳴った。受付の人も「故障かしら」と不思議そうに近寄って来た。 困惑している大人たちの横で、私は原因が分かってしまった。 あいつらが乗ってきたんだ。私と一緒にこのエレベーターに。 私はすぐ両親に、「祖父の病室へ行けない」と伝えたが、両親は「馬鹿なこと言ってるんじゃない」と嫌がる私の手を引き、階段へと向かった。 泣きじゃくる私。2階の階段を上がっていた辺りから子供達の笑い声が聞こえ始めた。 両親にも聞こえているのか、母が笑い声に合わせてえっ?と声を漏らしていた。 私の手を引き、足を早める父。そして3階に着き、角部屋である祖父の病室の扉を開けた。 そこには静かに眠る祖父がいた。 腕には点滴をつけ、夢でも見ているかのような優しい顔。そばには祖母と叔母がついており、「お父さん。〇〇が来たよ」なんて優しく祖父に語りかけた。 さっきまでのことなんてどうでも良くなった。私も祖父のそばに行き、そっと祖父の手を握った。涙が溢れる。 「じいじ。死なないで」 すると祖父が何やらボソボソと喋り始めた。 ずっと眠っていた祖父が、最後の力を振り絞って私に何か言っている。 「…は…なのか…」 「じいじ?なんて言ってるの?」 「…びは…ょうぶ…なのか…」 そう聞くと、またボソボソと何かを喋っている。祖父の口元まで耳を近付けた時。祖父が何を言っているのかが聞き取れた。 「首は…首は、もう大丈夫なのか。」 たしかにそう言っていた。 そしてその瞬間。耳の奥で鈍い刃物が空気を切る音が響き渡った。 そして心電図を測る機会が、ツーーと鳴った。祖父は息を引き取った。 この不思議な体験は今でも鮮明に覚えている。あの時もし私が病室へ行かなかったら、祖父はもっと長生きしていたのだろうか。それは今

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  • 最後は作った感あるけど、怖い話認定!
    びびり
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