
冬のある夜、私は高層マンションの一室で友人と集まっていた。笑い声が響き、楽しいひとときを過ごしていたが、それから数日後、奇妙な現象が始まった。
「コン…コン」と、毎晩決まった時間に部屋の壁からノック音が聞こえてきた。最初は気のせいかと思ったが、日に日にその音が気になり始めた。
「もしかしたら、あの時の騒音が原因かも…」と考えたが、特に何もせずに過ごしていた。ところが、その音は夜中の2時に繰り返される。
コン…コン。
「もう我慢できない、明日管理会社に連絡しよう」と決意した時、大きなノック音が響いた。
「えっ、何!?」
驚いて目が覚めると、ノック音はもう壁からではなく、玄関の扉の方から聞こえていた。恐る恐る覗き穴を覗くと、そこには40代くらいの男性が立っていた。時間は深夜2時30分。こんな時間に誰が来るのだろう。
「開けてください!」
ビクビクしながらも扉を開けると、男性の顔は怒りに満ちていた。
「隣の者だが、いい加減にしてくれ!」
「えっ、何のことですか?」
思わず尋ねると、男性はさらに怒鳴った。
「こっちこそ、深夜にノックをするのをやめてくれ!」
「僕がノックなんてしてないんです…」
「何言ってるんだ?1週間も続いてるんだぞ!」
混乱した私は、何も言えずに男性が去るのを見送った。部屋に戻り、再び壁を見つめる。
「何が起こっているんだ?」
その時、視界に入ったのは、ソファの横に置かれた小さな黒い人形だった。ペットボトルほどの大きさで、壁の方に向かって立てかけてある。あの日の飲み会で友人がくれたものだったが、記憶からすっかり消えていた。
「これが原因なのか…?」
不安が胸を締め付ける。調べてみると、それはアフリカのヴードゥー人形で、呪物として使われるものだと知った。私が引き寄せたのは、友人との楽しい時間ではなく、恐ろしい呪いだったのだ。夜の静寂の中、再び壁の向こうから音が聞こえ始めた。今度は、どんな声が聞こえてくるのだろうか。
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