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お題 中編
高1の1年間、俺が体験し続けた別々の怪異 〜その2
高1の1年間、俺が体験し続けた別々の怪異 〜その2
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高1の1年間、俺が体験し続けた別々の怪異 〜その2

1時間前
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さっき、4月の「無音の足跡」を書き込んだ、大学1年の俺だ。

あそこに書いた通り、俺の高校3年間は、あの学校の土地に数え切れない怪談に、完全に異常なレベルで目をつけられていた。

4月に入学してすぐ音の半分を毟り取られ、5月半ばには旧館で息を止めさせられた。

そして、学校生活に少し慣れてきた【6月の下旬】、高校で初めての「1学期期末テスト」の直前の時期に、俺は【4月、5月に続く、3回目の怪談】に巻き込まれることになった。

今回は、あの梅雨の日の放課後の話を吐き出させてほしい。

6月下旬の、ジメジメとした嫌な雨が降り続く放課後のことだった。

初めての期末テストが数日後に迫っていて、推薦や順位を気にする奴らはピリピリしていた。俺もテスト勉強のために、放課後、新校舎の2階にある自習室に居残っていた。

夕方18時を過ぎた頃には、残っていた数人の同級生も全員帰り、静まり返ったフロアには俺一人だけになった。

外は薄暗く、窓ガラスを濡らす雨の音だけが、やけに大きく聞こえていた。

そろそろ俺も帰ろうとノートをカバンに詰めていた、その時だった。

誰もいないはずの廊下の奥にある「空き教室」から、音が聞こえてきた。

カリカリカリカリカリカリカリカリ……!!

静寂を切り裂くような、猛烈な勢いで鉛筆を走らせる音。

誰か他の奴が必死に猛勉強でもしているのか、あるいは先生が採点でもしているのか。そう思った俺は、カバンを肩にかけ、何気なくその空き教室の前を通りかかった。

通り過ぎざま、ドアの四角いガラス窓から、引き寄せられるように教室の中を覗き込んだ。

教室には、誰もいなかった。

カーテンが静かに垂れ下がり、机も椅子も整然と並んでいる。

なのに、誰もいない教卓のすぐ後ろの黒板に、【白いチョークが一本、虚空に浮いた状態で、恐ろしいスピードで文字を書き殴っていた】。

カツカツカツカツ!!と黒板を叩く音と、俺の耳元で響くカリカリという鉛筆の音が完全に同期していた。

何が起きているのか理解できず、脳がフリーズした。

だが、黒板に次々と書き出されていく「文字」が目に入った瞬間、俺は全身の血が逆流するような恐怖に襲われた。

そこに書かれていたのは、数式や英語の構文なんかじゃない。

テストの模範解答のような淡々とした美しいフォントで、【これから俺の身に起きる「最悪な未来の出来事」と、誰にも言っていない「過去の秘密」】が、びっしりと日本語で書き殴られていたんだ。

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後日談:

  • 翌日、部活の顧問の先生や、同じフロアにいたはずの他のクラスの奴らに、「夕方、あの空き教室で変な音がしなかったか」と聞いて回った。 だが、返ってきたのは昨日と同じ反応だった。 「あそこの教室は、1学期は物置代わりに使ってるから誰も入らないぞ。テスト前で疲れてるんじゃないか?」 同級生も、先輩も、先生も、誰もその怪談を知らなかった。 4月の「無音の足跡」と同じ。あの学校に眠る数え切れない怪談の中でも、【誰も噂すら聞いたことがない未知の呪い】だった。 俺の勘違いだと思う奴もいるかもしれない。 だが、あれは絶対に現実だ。 あの時、黒板に書かれていた「大問1(部活の大会での怪我)」と「大問2(身内の病気)」。 俺は最後まで読む前に視線を外した。だから、現実にその最悪な未来が起きることはなかった。無事に部活も続けられたし、身内も今健在だ。 ただ、俺が視線を外す直前、チョークが書き殴っていた『大問3』の途中の、ほんの数文字だけが、今でも俺の脳裏に焼き付いて離れないんだ。 そこには、掠れた文字でこう書かれていた。 『問3:大学1年の夏、お前は――』 文字はそこで途切れていた。俺が視線を外したからだ。 だが、大学1年になった今、まさにその「夏」が目の前に迫っている。 今大学の寮で、テスト勉強のためにシャーペンを握っていると、時折、机の奥の方から、あの雨の日の空き教室と同じ、 カリカリカリカリ……という、狂ったハイペースの鉛筆の音が、微かに聞こえてくることがある。 あの学校の怪談が提示した「問題」は、まだ終わっていないんじゃないか。 そんな嫌な汗が、梅雨の湿気の中で、今も時々止まらなくなる。 これが、6月。俺が体験した3つ目の怪談だ。 そして、夏休みが明けた9月、あの学校はさらに別の怪談が俺を待っていた。 次は7月だ。
アバター 001_001

俺が持ってる実体験は全て最強です

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