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短編
消えた思い出の品
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消えた思い出の品

1週間前
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冬の寒さが身にしみるある夜、俺は近くのビデオゲームショップを訪れた。久しぶりにゲームを楽しもうと考えていたからだ。店内を歩き回っていると、目を引くゲームソフトがあった。目立つセール価格で、新品同様の状態だった。

確認すると、出品者は「売り切り処分中」とのこと。手間をかけずに決断し、そのまま購入した。

数日後、送られてきた箱を開けると、驚くほど丁寧に梱包されたソフトが入っていた。嬉しさで心が躍る。しかし、その中に一枚の写真が挿まれているのに気づいた。そこには、微笑む少年が写っていた。

一瞬、何かが胸を締めつける。写真の裏には手書きのメッセージが。

「ご購入ありがとうございます。これは私の息子が愛したゲームです。彼はもういませんが、楽しんでくれたらきっと彼も喜びます。」

その瞬間、何かが不気味に感じられた。ゲームを起動するも、画面には彼の名前がセーブデータとして残されていた。心のどこかで、遊ぶことに対する興味が消え去った。

後日、友人にこのゲームを譲った。しかし、あの写真は手元に置きたくないと考え、パッケージの隙間に隠してしまった。

数ヶ月後、友人と再会した際、あのゲームはどうしたか尋ねると、彼は「全クリしたから、もう売っちゃったよ」と言った。俺はその瞬間、心臓が止まるような恐怖に襲われた。あの写真がどこに行ったのか、誰も知らない。どこに行くのか、誰も分からない。そう思うだけで背筋が凍るようだった。あのゲームは、二度と手に取ることはできないだろう。彼の思い出も、もう戻ってこないのだから。

その後、友人が「なんかあのゲーム、買った後に変なこと起きない?」と不安そうに言った時、俺はただ笑って誤魔化した。だが、心の中では、あの子の笑顔が消えていくのを見ているような気がした。全てが消えてしまったように。

今でも、あの時の恐怖が頭をよぎるたび、息子の思い出の品を消したくなる。だが、消せない。消したら、彼の存在が消えてしまうような気がするからだ。

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はじめまして、よろしくお願いします。

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