
冬の早朝、夜勤明けの私は、マンションのエレベーターを使って1階へ降りる途中、30代の女性と見知らぬ中年男性が一緒に乗り込んできた。彼は無表情で、いつも同じ時間に乗るのを見かけるようになった。彼の姿は、少しずつ私の心に不安を植え付けていった。
最初はただの偶然だと思っていたが、彼は毎朝、私が仕事に出かける時間にエレベーターに乗り込んでくる。彼の目はどこか冷たく、まるで私の動向を探っているかのように感じた。ある日、彼が私に向かって微笑んだ時、背筋が寒くなった。
その後も、彼との出会いは続く。気づけば、彼は私のフロアの前で待っていることが多くなり、完全に私の日常に組み込まれてしまった。彼がいると、エレベーターの中の空気が重く感じられた。まるで、彼の存在が私の周囲を侵食しているかのようだった。
ある日の朝、エレベーターが故障してしまい、私たちは閉じ込められてしまった。彼はその時、私に近づき、耳元で囁いた。「あなたのこと、ずっと見てたよ。」その言葉は、私の心臓を強く打ち、全身が凍りつくようだった。彼の表情は変わらず、ただ無表情で私を見つめていた。
エレベーターが復旧するまでの間、彼の視線が私を縛り付け、不安は頂点に達した。どうにか助けが来て、無事に外に出ることができたが、彼の存在は私の心の中に影を落とした。日常の中に潜む恐怖が、私をまとわりついて離れなかった。
その後、彼はマンションの前で待つことはなくなったが、私は彼の影を感じるたびに、心臓が高鳴るのだった。いつかまた、彼と再会するのではないかという恐怖が、私の心の奥底にこびりついていた。日常は戻ったが、私の生活は彼の影に覆われたままだった。彼の存在を忘れることはできなかった。彼は、私の生活の一部になってしまったのだ。最初はただの見知らぬ人だったが、今では私の心の中に深く刻まれた恐怖の象徴となっている。彼が再び現れた時、私はどうなるのだろうか。
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