
 長編 
ヒッチハイク
匿名 2016年9月18日
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く。
「起きたか…聞こえないか?」と、木の棒を持って何かを警戒している様子だった。
「何が…」
「シッ」
かすかに遠くの方で音が聞こえた。口笛だった。ミッ○ーマ○スのマーチの。
CDにも吹き込んでも良いくらいの、良く通る美音だ。
しかし、俺達にとっては恐怖の音以外の何物でもなかった。
「あの大男の…」
「だよな」
「探してるんだよ、俺らを!!」
再び、俺たちは猛ダッシュで森の中へと駆け始めた。
辺りがやや明るくなったせいか、以前よりは周囲が良く見える。 
躓いて転ぶ心配が減ったせいか、かなりの猛スピードで走った。
20分くらい走っただろうか。少し開けた場所に出た。
今は使われていない駐車場の様だった。
街の景色が、木々越しにうっすらと見える。大分下ってこれたのだろうか。
腹が痛い、とカズヤが言い出した。我慢が出来ないらしい。
古びた駐車場の隅に、古びたトイレがあった。
俺も多少もよおしてはいたのだが、大男がいつ追いついてくるかもしれないのに、
個室に入る気にはなれなかった。
俺がトイレの外で目を光らせている隙に、カズヤが個室で用を足し始めた。
「紙はあるけどよ~ ガピガピで、蚊とか張り付いてるよ…
うぇっ 無いよりマシだけどよ~」
カズヤは文句を垂れながら糞も垂れ始めた。
「なぁ…誰か泣いてるよな?」と個室の中から大声でカズヤが言い出した。
「は?」
「いや、隣の女子トイレだと思うんだが…女の子が泣いてねぇか?」
カズヤに言われて初めて気がつき、聴こえた。
確かに女子トイレの中から女の泣き声がする…
カズヤも俺も黙り込んだ。誰かが女子トイレに入っているのか?
何故、泣いているのか?
「なぁ…お前確認してくれよ。段々泣き声酷くなってるだろ…」
正直、気味が悪かった。
しかし、こんな山奥で女の子が寂れたトイレの個室で1人、
泣いているのであれば、何か大事があったに違いない。
俺は意を決して、女子トイレに入り、泣き声のする個室に向かい声をかけた。
「すみません…どうかしましたか?」
返事はなく、まだ泣き声だけが聴こえる。
「体調でも悪いんですか、すみません、大丈夫ですか」
泣き声が激しくなるばかりで、一向にこちらの問いかけに返事が帰ってこない。 
その時、駐車場の上に続く道から、車の音がした。
「出ろ!!」俺は確信とも言える嫌な予感に襲われ、
女子トイレを飛び出し、カズヤ
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- 同じ話し載せる人 いるよねまい
- 風景や登場人物や状況が想像出来て、かなり怖かったです。寝れなくなりました。びびり
- 私この話コピペで読んで一番怖いと思いました。あ
- これを見たら、ヤバイほど、怖い話でした。斜め
- 真夏の山の中で蚊や虫がいるのに寝れるわけがない。実際、コンビニの駐車場で車中泊した事あるが暑くて少し窓開けただけで蚊が5匹くらい入って酷いものだったのに山の中とか地獄だろ。あとコンビニのトイレでミッキーのテーマどころか口笛吹いてる奴と遭遇した事さえ無いわ。やたら長い
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