
 長編 
ヒッチハイク
匿名 2016年9月18日
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の個室のドアを叩いた。
「何だよ」
「車の音がする、万が一の事もあるから早く出ろ!!」
「わ、分かった」
数秒経って、青ざめた顔でカズヤがジーンズを履きながら出てきた。
と、同時に駐車場に下ってくるキャンピングカーが見えた。
「最悪だ…」
今森を下る方に飛び出たら、確実にあの変態一家の視界に入る。
選択肢は、唯一死角になっている、トイレの裏側に隠れる事しかなかった。
女の子を気遣っている余裕は消え、俺達はトイレを出て、
裏側で息を殺してジッとしていた。 
頼む、止まるなよ、そのまま行けよ、そのまま…
「オイオイオイオイオイ、見つかったのか?」カズヤが早口で呟いた。
キャンピングカーのエンジン音が、駐車場で止まったのだ。
ドアを開ける音が聞こえ、トイレに向かって来る足音が聴こえ始めた。
このトイレの裏側はすぐ5m程の崖になっており、足場は俺達が立つのがやっとだった。
よほど何かがなければ、裏側まで見に来る事はないはずだ。
もし俺達に気づいて近いづいて来ているのであれば、
最悪の場合、崖を飛び降りる覚悟だった。
飛び降りても怪我はしない程度の崖であり、やれない事はない。
用を足しに来ただけであってくれ、頼む…俺達は祈るしかなかった。
しかし、一向に女の子の泣き声が止まらない。
あの子が変態一家にどうにかされるのではないか?
それが気が気でならなかった。
男子トイレに誰かが入ってきた。声の様子からすると、父だ。
「やぁ、気持ちが良いな。ハ~レルヤ!!ハ~レルヤ!!」と、
どうやら小の方をしている様子だった。
その後すぐに、個室に入る音と足音が複数聞こえた。
双子のオッサンだろうか。
最早、女の子の存在は完全にバレているはずだった。
女子トイレに入った母の「紙が無い!」と言う声も聴こえた。
女の子はまだ泣きじゃくっている。やがて、父も双子のオッサン達(恐らく)も、
トイレを出て行った様子だった。
おかしい。女の子に対しての変態一家の対応が無い。
やがて、母も出て行って、変態一家の話し声が遠くになっていった。 
気づかないわけがない。現に女の子はまだ泣きじゃくっているのだ。
俺とカズヤが怪訝な顔をしていると、父の声が聞こえた。
「~を待つ、もうすぐ来るから」と言っていた。
何を待つ、のかは聞き取れなかった。
どうやら双子のオッサンたちが、グズッている様子だった。
やがて平手打ちの様な男が聴こえ、
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- 同じ話し載せる人 いるよねまい
- 風景や登場人物や状況が想像出来て、かなり怖かったです。寝れなくなりました。びびり
- 私この話コピペで読んで一番怖いと思いました。あ
- これを見たら、ヤバイほど、怖い話でした。斜め
- 真夏の山の中で蚊や虫がいるのに寝れるわけがない。実際、コンビニの駐車場で車中泊した事あるが暑くて少し窓開けただけで蚊が5匹くらい入って酷いものだったのに山の中とか地獄だろ。あとコンビニのトイレでミッキーのテーマどころか口笛吹いてる奴と遭遇した事さえ無いわ。やたら長い
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